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2021年12月21日

シンガポール航空の顔 ~乗務員編~

 2021年は、日本とシンガポールの外交関係が樹立されて55周年を迎える年です。
 これまで長年にわたり両国の架け橋を担ってきた航空会社、シンガポール航空。
 今回は、「シンガポール航空の顔 ~乗務員編~」を5つのストーリーでご紹介します!
 

シンガポール航空で唯一の日本人パイロット!フライトに欠かせないルーティンとは?

フライト・オペレーション部 機長 吉村 大輔(よしむら だいすけ)

提供:シンガポール航空

―(広報部)シンガポール航空で唯一の日本人機長、吉村さん。入社のきっかけとパイロットになるために受けたトレーニングを教えてください。
 
 (吉村)以前は日系エアラインで副操縦士として勤務していましたが、ずっと憧れていた海外のエアラインに挑戦してみたいと思い、世界のハブであるシンガポールを拠点にして働くことができるシルクエアー*に2008年に入社しました。入社後は、世界最高峰ともいわれているシンガポール航空の訓練施設(Singapore Airlines Training Centre)で飛行機の型式免許を取得するための訓練を受けました。その後も、様々な緊急時への対処などを含む定期訓練の実施やレビューを行い、常に安全運航ができるように徹底しています。訓練施設では、とてもリアルな緊急時のシナリオを設定した訓練もあり、安全運航に対する意識の向上につながっています。

※シルクエアー: 2021会計年度内にシンガポール航空と統合完了予定。吉村さんはシンガポール航空に移籍。

 
―シンガポール航空ならではの強みを教えてください!
 
 シンガポール航空の機体の平均機齢は5年4か月(2021年11月時点)と若いことでサステナビリティの面でも寄与しています。また、機体整備に関わる優秀な整備士もシンガポール航空の強みの一つです。お客様や貨物を安全に運ぶための飛行機メンテナンスには、パイロットと整備士の信頼関係が必要不可欠です。円滑なコミュニケーションを常に心掛け、少しでも気になることがあれば積極的に意見交換を行っています。
 
―集中力や安定した精神状態を保つために行っていることを教えてください。
 
 長時間にわたり集中力を保つため、フライト前のルーティンとしてコックピットに入る前は屈伸やストレッチなどの準備体操をしています。身体がスッキリしていると精神面でも集中しやすく、瞬時の判断が必要な時に違いが出ると感じますので、フライト前の軽い準備体操は欠かせないものです。フライト中もずっと座っている体勢のため、時折ストレッチをしています。また仕事と休暇のオン・オフを切り替え、フライト後や休みの日にはリフレッシュすることも大切だと感じています。オン・オフを意識的に切り替えることで、いつも安定した精神状態でフライトに臨めるように努めています。

 

インフライトマネージャーが考える「チームビルディング」

キャビンクルー部 インフライトマネージャー 鈴木 順子(すずき じゅんこ)

提供:シンガポール航空

―日本人初のインフライトマネージャーを務める鈴木さん。客室の責任者としての業務内容と意識していることを教えてください。
 
 (鈴木)フライト当日は、早めに空港に行きブリーフィングの準備をします。ご搭乗されるお客様の情報と同フライトを担当するクルー全員の乗務経験などを考慮し、各クルーが適材適所となるように担当位置を決めています。ブリーフィングでは、安全・保安規定や各国の入国条件を再確認し、クルー全員が同じ理解と知識を持つように丁寧に説明しています。また、クルーにとって働きやすく安全な職場環境を作ることはインフライトマネージャーの大きな仕事の一つと考えており、チームとしての良い雰囲気作りには最大限の努力をします。クルーそれぞれと会話をし、チームとしてお互いをより良く知リ合うことを心掛けています。またフライト中、機長とは定期的に飛行状況についてや機内の状況などお互いの情報交換を行っています。
 
―チームワーク強化のためにしている事はありますか?
 
 フライトごとに目標を設定することです。全員がその目標を達成するために協力しながら努力することが、チームワークの強化に繋がると考えており、これはまたチームの良い雰囲気づくりにも不可欠だと考えています。目標は「フライト中にクルー全員が3つの新しいことを学ぶ」など、シンプルなものです。クルー同士がお互いから新しいことを学び、積極的に知識を共有することでチーム全体として知識向上につながります。また教え合うことが、リーダーシップの育成にも繋がり、信頼関係が築けると思います。
 
―グローバルな職場で働く環境で、日本人のリーダーがいることの強みは何だと思いますか?
 
 外資系・日系を問わず世界各国出身で、幅広い世代のリーダーが存在するということは素晴らしいと思います。バッググラウンドが異なると、全く新しい視点からの発見があり大きな利点となります。日本のおもてなし文化は世界的に有名ですが、その基本には相手の立場になって物事を考えるという想像力があると感じています。クリエイティブな発明が多いことで有名な日本ですが、お客様からのご要望を事前に汲み取るという日本ならではのカスタマーサービスにおいても日本人のリーダーがいることは強みだと思います。
 

ワークライフバランスが定着しているのが、シンガポール航空のカルチャー

キャビンクルー部 チーフスチュワード モハメッド・ファリス・サリム(Mohamed Fariz M Sallim)

提供:シンガポール航空

―続いて、チーフスチュワードのファリスさん。お客様が機内で安心して過ごせるようにどのようなことを意識していますか?
 
 (ファリス)私を含めたクルーが常にお客様の傍におり、困ったことがあればいつでも声をかけてもらえるようにしています。フライトに乗り遅れてしまった時や体調不良の時には、お客様は慌てていることが多いです。その際は、適切な対応ができるように、落ち着いてお客様に必要な情報を伺い、迅速に対応することを意識しています。
 
―シンガポール航空のどのようなところが好きですか?
 
 シンガポール航空は、ワークライフバランスを良くする仕組みがあります。例えば、キャビンクルー部内にはクラブ活動があり、仕事と趣味の両方で同じ関心を持つ仲間と交流することができます。私はドイツクラブとアートクラブの2つのクラブに所属しています。バレンタインやクリスマスに合わせて機内でお客様に特別なサプライズをご用意したり、同僚や友人のために「オクトーバーフェスト」を主催したり、仕事とプライベートも両方で活動しています。また、若いころは教師になるのが将来の夢だったこともあり現在は社内のトレーニング講師も務め、週に1度新人クルーに機材や客室サービスに関する知識を教えています。世界を飛び回りながら、幼いころの夢であった「教える」ことにも携わることができ、とても充実しています。
 

お互いを「リスペクト」する気持ちを忘れずに、信頼関係を築く

キャビンクルー部 リーディングスチュワーデス 二瓶 知美(にへい ともみ)

提供:シンガポール航空

―リーディングスチュワーデスを務める二瓶さん。仕事内容を教えてください。
 
 (二瓶)機材によって異なりますが、プレミアムエコノミークラスとエコノミークラスでは責任者として乗務しています。お客様との応対のほか、クルーの指導・評価や英語での機内アナウンスも行っています。また日本人リーディングスチュワーデスとして、日本ならではの「おもてなしのサービス」を外国籍のクルーに伝える役割も担っています。各国の文化を知り理解することで、様々な視点を持ち、質の高いサービスを提供することへと繋げています。
 
―シンガポール航空では、多様なバッググランドを持つ仲間と働きますが、意識していることがあれば教えてください。
 
 着用している制服の色に関わらず、お互いを尊重する「リスペクト」の気持ちを持って働くことを心がけています。シンガポールは多民族国家で様々な文化や宗教が融合し、お互いを尊重し合いながら協働する社会です。一緒に乗務するクルーは様々な国から来ておりそれぞれ異なるバックグラウンドを持っているので、リーダーとしてクルーの食事の内容や制限に気を配り、それぞれの宗教信念に適しているかなどを配慮しています。またシンプルで分かりやすい言葉を使うことを意識してコミュニケーションを図っています。乗務するクルーはフライトごとに異なるので、フライト中は活発なコミュニケーションを通してお互いの価値観や文化を理解し、信頼関係を築けるように努めています。
 
―フライトの際に、必ず持ち込んでいる必須アイテムはありますか?
 
 機内の寒さ対策として使い捨てカイロを持ち歩くようにしています。機内では動ける範囲も限られており、冷えを感じやすくなるので冷えに敏感な女性のお客様には特におすすめです!
 

シンガポールガールが教える、相手に良い印象を与える面接対策

キャビンクルー部 フライトスチュワーデス 西川 知春 (にしかわ ちはる)

提供:シンガポール航空

―フライトスチュワーデスの西川さん。シンガポール航空に入社したきっかけを教えてください。
 
 (西川)高校生の時に初めて国際線の飛行機に乗り、テキパキと仕事している姿に憧れたことがきっかけで、客室乗務員を目指すようになりました。シンガポール航空では他社よりも長い4か月のトレーニング期間が用意されているので、サービス知識を磨き、よりプロフェッショナルに近い状態で乗務をスタートできると思い入社を決めました。機内で提供するワインについて学んだ事をきっかけに、現在はエアーソムリエとして乗務できるようワインの資格取得の勉強に励んでいます。自分自身のスキルアップは、お客様により良いサービスを提供できるという事はもちろん、自信にも繋がると感じています。
 
―就職活動中の学生をはじめ、緊張しやすい人へのアドバイスを教えてください。
 
 面接やプレゼンテーションでは緊張感のある中での対応を見られることが多いので、ホテルで食事をするなどして、少し背筋が伸びるような環境でも自信をもち緊張を和らげることに慣れるといいと思います。また、ヘアスタイルはその日のコンディションを左右するといっても過言はありません。しっかりと髪の毛をセットするには、まとめ髪ウォーターを馴染ませると効果的です。髪を少しきつ目に引っ張り、中はしっかりとピンで固定しますが、外からはピンが見えないよにするのが美しく見えるコツです。細かい髪の毛もワックスやヘアスプレーを使いしっかりまとめ、頭を振っても大丈夫なくらいの安定感で出発できると一日好調だと思います。髪型や身だしなみも大切ですが、一番魅力的に見せてくれるのは心から溢れる「笑顔」です!
 

●客室乗務員が着用するサロンケバヤやネクタイの色は職位によって青、緑、赤、紫の全4色に分かれています。

提供:シンガポール航空

 


 
 いかがでしたでしょうか?
 次回は、「Get Ready with SQ!」をテーマにしたストーリーについてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
 

 提供:シンガポール航空
 (※紹介した社員の写真は、新型コロナウイルス感染拡大前、もしくはお客様がいない時間に十分なソーシャルディスタンスを考慮し撮影されたものです。)

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