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座談会

2019年11月25日

MBAは共通言語!グロービス経営大学院修了生によるMBA四方山話

 MBAを取得するためには、どのような努力とどれくらいの費用が必要なのかをグロービス経営大学院を修了した4名のMBA取得者にお伺いしました。みなさんが「経済的に許されるのであれば絶対にお勧めしたい」と声を揃えるその理由とは?仕事の時間管理法・ファミリーマネジメント・MBAあるあるなどMBA取得者の言葉がキャリア構築のヒントになるかもしれません。

 

 

スピーカー紹介


金子 可林(かねこ かりん)
Credit Saison Asia Pacifc Pte. Ltd.
株式会社クレディセゾンにて、クレジットカードの営業や商品企画に約9年間従事。その後、海外事業部へ異動し2015年よりシンガポール子会社へ赴任。シンガポールの出資先スタートアップ企業との連携、及びインド子会社の設立等、海外事業開発・統括を担当。
 


畠山 洋輔(はたけやま ようすけ)
SAP Asia Pte Ltd
2002年新卒でSAPジャパン株式会社に入社。人事ソリューションのシステム導入コンサルタント、プロフェッショナルサービス部門のビジネスオペレーションを経て、2018年の春にシンガポールのSAP Asia Pte Ltdに転籍。現在は社内のプロセスやツールなどの標準化と最適化に取り組み中。
 


佐々木 秀洋(ささき ひでひろ)
Nomura Real Estate Asia Pte LTD
Managing Director
野村不動産株式会社にて分譲住宅事業、商業施設の開発運営事業に携わった後、2018年にシンガポール現地法人へ、現職。グロービスは2014年に門を叩き、2年間で修了。現在はシンガポールを拠点に、アジア・オセアニア地域における不動産開発事業の組成を担う。
 


澁谷 裕子(しぶや ゆうこ)
Takashimaya Singapore Ltd. General
Manager, Sales Operation & Merchandising
1992年、株式会社高島屋入社。婦人服の販売、セールスマネージャーを経てバイヤー職に。2009年にグロービスに入学を決意。同年入学し、度重なる海外出張をこなしながら何とか2年間で卒業する。その後、MD本部Div長や、営業開発グループ長を経て2018年3月末から現職。

 

MBAを目指すきっかけとグロービスが重視する”志”

MBAを取得しようと考えたきっかけはなんですか。

佐々木さん:同じ部署から中々異動できずに悶々としていたところに、たまたま会社負担でMBAを取得できる制度を見つけて…ちょっと外の空気を吸ってみようかなと思ったのがきっかけです。

 

澁谷さん:私はほぼ思いつきです。受講後に仲良くなった仲間からは「お前はエステ感覚でグロービスに来たんだろう」と冗談を言われました(笑)。

 

金子さん:営業から営業企画への異動がきっかけでした。仕事の内容が大きく変わったことでそれまでとは違う知識が求められるようになりましたが、OJTだけだと不十分だと感じグロービスの単科生制度(本科入学前に1科目・3ヵ月から先行して受講できる制度)を利用し受講を始めました。単科生としてさまざまな科目を受講するうちに、例えば会計やマーケティングなどまったく違う領域だと思っていたもののつながりが徐々に見えるようになってきて、全体像を学べるMBAの必要性を感じるようになりました。

 

畠山さん:僕は学生のころからMBAに興味があって、20代後半あたりから海外に留学したいと調べていました。でも、費用が高かったり、会社を辞めないといけなかったり…。なかなか踏ん切りがつかなかったんですが、金子さんと同じで部署の異動がきっかけになりました。もとはお客様の会社にシステムの構築担当、いわゆる”IT屋さん”として常駐していました。でも、異動で社内の調整作業やマネジメントに関わることが増えてくると、今までの”IT屋さん”の知識だけでは足りなくなってきました。会社のそれぞれの部署でどうやって意思決定しているのかを知りたいと強く思ったので、グロービスの門を叩きました。
 

学費の負担はどうでしたか。

畠山さん:それほど負担とは思わなかったですね。通い始めたころは30代半ばで独身で、お金も時間のやりくりもゆとりがありましたので。アメリカへの留学費用と比べて「安いじゃん」って(笑)。

 

金子さん:負担は結構ありましたね。在学中に実家に帰って節約するくらいでしたから。ですが、その負担よりも好奇心のほうが大きかったです。

 

澁谷さん:学費は2年間で300万円弱くらい。大金ですが、私の場合はお金というよりも時間の方が大丈夫かなと心配していました。

 

入学してからグロービスへの印象は変わりましたか?

佐々木さん:私は会社からの派遣だったので、2年で単位を取る必要がありました。本科入学前に単位を取得できる単科生制度を利用しなかったので、入学後は最初から最後まで走りっぱなし。今では楽しい思い出ですが、当時は大変でしたね。

 

金子さん:私は単科生から始めていたので、入学前後で大きなギャップはなかったですね。

 

畠山さん:私も同じです。単科生制度を利用していたので、ギャップはなかったです。それよりも、本科に入学すると「あすか会議(全国のキャンパスの在校生・卒業生・教員、各界のリーダーなどが集まるカンファレンス)」とか「クラス活動」があり、本科生の生活は密度が濃いことが分かりました。

 

印象的な仲間が多かったのですか。

澁谷さん:授業は1科目あたり2週間に一度、1回3時間。これだけ聞くと「たいしたことがない」ように思えるんですが、実は予習・復習が大変なんです。グロービスの授業はディスカッション中心。議論についていけないので、予習をしないということは絶対にありえないです。共に学ぶ仲間が許してくれません(笑)。

 

一同:たしかに許されないですね(笑)。

 

佐々木さん:多彩な仲間がいました。自分と同じような会社員だけでなく自営業、上場企業の役員、ベンチャー創業者、有名企業の御曹司などなど。みんな濃かった(笑)。いい意味で自分の価値観を否定してくれる人がたくさんいたのが刺激的でした。

 

畠山さん:MBAって聞くと大企業のエリートばかり、というイメージがありますが、グロービスに入ってそのイメージが覆って…。

 

一同:本当にいろんな人がいますよね。

 

畠山さん:私は中小企業の2代目社長を務める方々の姿がとくに印象に残っています。そういう人たちの背負っているものや責任感、使命感にとても刺激を受けましたね。

 

澁谷さん:歴史のある古い会社にいたので、働く環境が全然違う人と知り合いになれたのは面白かったです。そして、グロービスに集まる人たちはみんな、学ぶ熱量がすごい。最初は「なんなんだ、この人たちは」って(笑)。仲間で触発し合うその熱量とか空気感がすごいんです。

 

グロービスには「何のために生きるのか。あなたの志は?」といったことを考える科目もあるそうですね。

澁谷さん:はい。陽明学を学んだり、中江藤樹や二宮尊徳といった偉人たちの生き方を学んだり。そうした普通のビジネススクールではやらないような科目もありましたよね。

 

一同:ありましたね。

 

金子さん:「志はなんですか?」と問われると、「えっ」ってなってしまいますよね。でも何度も問われて考え続けていると、自分のこの先のキャリアが明確になっていくんですよね。

 

畠山さん:「志とは何か?」を2年間、問われ続けました。どの授業でもはいってきますよね(笑)。だから、嫌でも考え続けちゃいます。

 

佐々木さん:自分のブレない部分が発見できたのは、しつこいほど「志」を問われ続けた最大の成果。ただの理想ではなく自分のありたい姿を、そして机上の空論ではなく目指すべきものを具体的に語れるようになった。鍛えられたなあ(笑)。

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