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星・見聞録

2017年2月20日

シンガポールの漢方薬(中薬)市場

中薬ビジネスあれこれ

シンガポールにはクリニック以外にも、お酒やヘアケアなど中薬に関連したさまざまなビジネスがある。ここではユニークなものを紹介したい。

 

1.中薬の処方に加え、お灸やカッピングセラピーも「Heritage TCM clinic」

シンガポールの中薬ブランド「Heritage」が展開するのが、オーチャードにある「Heritage TCM clinic」。訪れる人の体調に合わせ、約200種類の薬の中から最適なものを組み合わせて提供してくれるほか、お灸やカッピングセラピー(ガラス容器を皮膚に吸い付かせ、血流や循環機能を改善する)も行っている。中医師のタン先生によると、利用者は30~50代が多く、長時間のデスクワークによる腰や背中の痛みで困っている人が多いのだとか。また最近ではスマホを使う人が増えたこともあり、首の痛みについても相談が増えているという。「西洋薬を試したけれどあまり効果がなかったという理由で来院される方も多くいらっしゃいます」とタン先生。首の痛みの場合、高血圧が原因のことも多く、中薬も処方することで体のコンディションを総合的に整えてくれる。1~2週間程度と、効果が長続きするのも特徴という。

 

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Heritage TCM clinic
304 Orchard Road, #05-43 Lucky Plaza, Lucky Plaza, 238863
Tel: 6836 0817
http://www.heritage.com.sg/clinic

 

2.薬膳カクテルを提供するバー「The Library」
MRTアウトラムパーク駅近くには、薬膳カクテルを楽しめるバー「The Library」がある。余仁生とのコラボレーションで2012年にオープンしたこの店、エントランスは一見薬局のようだが、一歩中に入るとおしゃれなバーになっており、5種類の薬膳カクテルを提供している。ジェネラルマネージャーのアダムさんによると、特に人気なのが米酢をベースにした「Rice & Shine」。酢の風味が効いた独特の味わいが特徴的な一品だ。今後も同店ではラインナップを増やしていく予定という。

 

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The Library
47 Keong Saik Rd., 089151 Singapore
Tel: 6221 8338
https://www.facebook.com/thestudy49

 

3.ハーブを使った「漢方カラー」を展開する美容室「CLEO」
2012年にシンガポール店をオープンした、東京・南青山発の美容室「CLEO」では、ハーブを原料にしたヘアカラー「漢方カラー」を提供、日本人の顧客からも人気を集めているという。笠原正史ディレクターは「通常のカラー剤はアルカリ剤でジアミン(染料)というものが使われており、肌の弱い方はアルカリ剤でかぶれを起こすこともあります。漢方カラーはほとんどがハーブで作られており、ジアミンは通常の20分の1程度。染めるほど髪が健康になり、ハリ・コシが出ます」と説明する。シンガポールでは「裏メニュー」として提供しているこのメニュー、白髪が気になる、またはヘルシーオーガニック志向の方に人気があるのだとか。

 

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CLEO
6 Eu Tong Street #04-89A / 92 The Central Singapore 059817
Tel: 6338 5250
https://www.facebook.com/cleohair.sg

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