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法律相談

2005年5月2日

Q.日本人がシンガポール永住権(PR:Permanent Residency)を取ると、国籍はどうなりますか。また永住権を取ると有利な点や不利な点などはありますか。

シンガポール永住権

永住権とは、自分の国籍のある国以外の外国に、永住を目的として滞在することができる権利の一般的名称です。永住権は外国での特別な滞在許可の一つにすぎないのですから、国籍は変わりません。つまり、日本人がシンガポール永住権を取得しても日本国籍のままです。

 

永住権の主な特長は、永住の言葉どおり滞在期間に制限がないことです。但しこれはシンガポールから生涯一度も出国しないことを前提としています。そこで外国へ出国し再入国をする自由は永住権自体から当然に認められるわけではありません。したがって、永住権を維持したまま出国・再入国する場合、再入国許可(Re-Entry Permit)を別途取得しなければなりません。再入国許可には有効期限があり更新可能です。認可・更新は当局の裁量で、例えば過去3年間のシンガポールでの納税額が考慮されます。もし再入国許可を得ず出国したり再入国期限を超えて海外にいる場合、原則として永住権は失なわれます。例外として永住権復活のための特別申請は可能ですが、当局を納得させるだけの理由を示せない場合永住権の再取得は認められません。

 

永住権のメリットですが、就労許可が不要なことがあげられます。勤め先を変えたり退職しても査証申請の必要はありません。また、永住権者はシンガポール国民とほぼ同等の福祉サービス、例えば、CPF基金への加入(反面義務でもあります)、HDBフラット購入(HDB所定のスキーム毎の要件を満たす必要はあります)、永住権者対象の各種コースの奨学金や職業訓練のための補助金申請など、永住権者に認められている様々な制度の利用が可能です。また、ICカード(身分証明書)も発行されます。

反面、永住権に伴う義務もあり、上記CPF基金への加入義務があります。雇用主、従業員とも月給から一定割合を積立てます。また、ナショナル・サービス(いわゆる徴兵の義務)もあります。但し、これはエンプロイメント・パス所有者又は投資家・事業家のカテゴリーで永住権を取得した場合、第一世代つまり本人は免除されます。一方、親の永住権申請に含まれて自動的に永住権を取得した第二世代、つまり子は免除されません。

 

その他個別の法律ごとに永住権者に適用される法的義務が規定されている場合があります。例えば、シンガポール永住権者に対しては、国内はもとより海外において禁止ドラッグを摂取した場合も、シンガポールの刑罰が適用されます。

 

最後に、シンガポール国民との大きな違いは、永住権を取得してもシンガポールの国政に参加する権利が認められないことです。一方、日本国民としてシンガポール永住権者が郵送又は大使館にて日本の国政選挙に投票することは可能です。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.042(2005年05月02日発行)」に掲載されたものです。

本記事はは一般情報を提供するための資料にすぎず具体的な法的助言を与えるものではありません。個別事例での結論については弁護士の助言を得ることを前提としており、本情報のみに依拠しても一切の責任を負いません。

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