8月の工業生産11％増、10カ月連続プラス

　シンガポール経済開発庁（EDB）が9月24日発表した2021年8月の鉱工業生産指数（19年＝100）は122.2となり、前年同月比で11.2％上昇した。指数の上昇は10ヵ月連続。ただ、バイオ医療（0.6％低下）がマイナスに転じたことなどで、伸び率は前月の16.4％から減速した。季節調整済みの前月比では5.7％上昇し、3ヵ月ぶりのプラスに転じた。
 
　主力の電子（前年同月比15.4％上昇）は10カ月連続でプラス。高速通信規格「5G」向けの需要拡大を受けて半導体が好調だった。精密エンジニアリング（22.9％上昇）は5ヵ月連続で2桁の上昇。輸送エンジニアリング（23.5％上昇）は前年同期に低迷していた反動があり、高い伸びが続いている。
 
　一方、バイオ医療は医薬品有効成分が落ち込んだことで4ヵ月ぶりのマイナスに転落。ほか、一般製造（6.2％上昇）に含まれる食品・飲料・たばこ（6.0％低下）が7ヵ月連続のマイナスだった。輸出が低調な乳製品の生産が減少している。
 

（提供：亜州ビジネスASEAN）