2021年9月28日
8月の物価上昇率2.4%、コア指数は伸び加速
シンガポール統計局が9月23日発表した2021年8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で2.4%だった。上昇率は前月から0.1ポイント低下。燃料を含む民間道路輸送(10.8%)などの伸びが減速した。ただ、同項目と住居(1.7%)を除くコア指数は1.1%と、19年6月以来の高水準を記録。食品の伸び加速が指数を押し上げた。
品目別では、自動車価格の伸び縮小などで民間道路輸送の伸びが前月を下回ったほか、電気・ガス(9.7%)や通信などサービス(1.2%)も減速した。一方、食品(1.5%)や、住居に含まれる家賃は伸びが拡大。食品では果物などの値上がりが顕著だった。
CPIは4月以降に5カ月連続で2.0%を上回って推移している。ただ、シンガポール金融管理局(MAS)と貿易産業省は今後について、原油価格の低下などでインフレが緩和すると予測。CPI上昇率の年間見通しは1.0〜2.0%、コア指数は0.0〜1.0%とし、前月から据え置いた。
(提供:亜州ビジネスASEAN)