2021年3月2日
バイオセーフティレベル4に対応、実験室整備に9千万ドルの予算
シンガポール国防省は9,000万Sドル(約72億円)を投じ、DSOナショナル・ラボラトリーズの実験室をバイオセーフティレベル(BSL)4の施設にする。感染症さらには生物兵器の脅威に対処する。
BSLとは 細菌、ウイルスなどを取り扱う実験施設の分類で、最も厳しい基準がレベル4。ヒトまたは動物に感染症を引き起こす上、 感染力が高く、有効な治療、予防法がない病原体にも対応できる、最高度の安全性を備えた施設だ。
国防省は保健省の協力の下、マリーナ・ヒルの国防省施設内にレベル4の実験室を25年末までに整備する。レベル4の実験室はアジアでは日本、中国、韓国にあるが、東南アジアでは初めて。
ン・エンヘン国防相の国会での答弁によると、設計から建設、運用開始後の検査まで、第3者と海外の専門家を招きアドバイスしてもらう。ン氏は「将来のパンデミックあるいは生物兵器による攻撃はCovid-19より毒性が弱いとの前提で計画を立てることはできない。防御を外部発注する、あるいは他国に支援を要請することなどできるはずもない」とレベル4施設整備の必要性を強調した。
DSOは国防分野で最大の研究開発機関。