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政治

2021年3月1日

増税で富裕税を見直し、PCR検査結果をデジタル認証:予算国会

 予算審議のまとめに当たり、シンガポールのヘン・スイーキアット副首相兼財務相は26日、シンガポールはかつてのような高い経済成長率は見込めず、しかし歳出は増加を続けるなか、物品・サービス税(GST)の引き上げ以外に、税収増のため富裕税を見直す可能性があると表明した。
 
 審議では複数の議員が富裕税導入を政府に提案。労働者党のリョン・ペレラ議員は住宅購入の際、買い手に生じる印紙税と付加印紙税(ABSD)の引き上げを提案した。
 
 ヘン氏は、ABSDは歳入手段ではなく不動産市場を規制するための措置だとしたものの、「不動産税には果たすべき役割がある」と増税を検討する意向を示唆した。
 
 民間エコノミストも富裕税見直しの可能性として不動産税を第一に挙げており、NUSビジネススクールのサイモン・ポー准教授は、住宅所有者が居住していない物件に対する税率の引き上げを提案した。
 
 新型コロナウイルスCovid-19の感染検査では、通関をスムーズにするため政府は検査結果をデジタル認証する「ヘルスサート」の発行を開始する。いずれワクチン接種のデジタル証明も発行する計画だ。
 
 認定を受けた診療所でPCR検査を受け、認証ウェブサイトで公証人の認証を受ける方式で、電子メールまたはモバイルアプリで交付を受ける。通関に際しQRコードを提示すると検査結果が表示される。

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