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経済

2021年3月1日

不動産大手CDL、中国投資の失敗で約50年ぶりの赤字に

 ホンリョン・グループの不動産開発大手、シティー・デベロップメンツ(CDL)の昨年度決算は19億2,000万Sドル(約1,539億円)の赤字だった。赤字は1970年代初頭以来。負債を抱える中国の不動産開発業者シンシア・プロパティー・グループへの出資が裏目に出た。
 
 CDLはシンシア株式24%を保有している。シンシアは多数の不動産を保有しているが、CDLが売却を希望しても、ウー・スー会長の同意がなければ売却できず、CDLのクエック・レンベン会長は「ウー会長はCDLにもっと協力的になってほしい」と語った。
 
 決算ではシンシアに対する投資のうち17億8,000万Sドル分(約1,427億円)を帳簿から抹消した。この減損処理が決算書を「ゆがめた」という。シンシアは資金難に陥っている。シンシアへの投資をめぐっては、投資に反対の取締役が複数辞任する事態が発生しており、経済界の注目を集めた。
 
 クエック会長は発表会見で「いつまでもシンシアへの投資を話しているわけにはいかない。このことは忘れ、前を向かなければならない。世の中は変化しており会社としてすべきことはたくさんある」と語った。
 
 CDLはシンシアに対し、負債が「安定し、企業として生き返るまで」新たな資金注入は行わない。

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