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経済

2020年12月2日

新型ウイルスのワクチン、米モデルナが健康科学庁に認可申請

 バイオテクノロジー企業の米モデルナはシンガポール健康科学庁(HSA)に新型コロナウイルスワクチンの使用承認を申請した。
 
 モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)はストレーツ・タイムズの取材に「全資料のシンガポールへの送付を開始した。HSAと良好な対話を持っている。12月に認可が下りる可能性もある。1月かもしれない」と述べた。認可が下りれば直ちに出荷する用意があるという。
 
 モデルナは11月30日、後期臨床試験の結果公表に合わせ、米食品医薬品局(FDA)にワクチンの緊急使用申請を行った。臨床試験の被験者は3万人で、94.1%の予防効果があったという。米国ではファイザーと独バイオエヌテックのチームが既にワクチンの緊急使用を申請している。
 
 モデルナ、ファイザー・バイオエヌテックのワクチンとも予防効果を主張しているが、ウイルスの人から人への感染を防げるかはわかっていない。
 
 開発されたのは「mRNA(メッセンジャーRNA)」という遺伝物質を人工合成して得られるワクチンで、合成DNAを直接注射するもの。従来型ワクチンと異なりウイルスを原料に使用していないため短期間での開発が可能だが、一般市民への接種例は世界でもまだない。

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