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経済

2020年12月1日

強靭さを示す住宅市場、価格指数が上昇

 シンガポールの住宅が不動産としての強靭(きょうじん)さを示しており、景気後退に動じない経済部門の1つになっていることが統計から証明された。住宅投機抑制のため政府が過熱鎮静化措置を講じたことがプラスに働いたようだ。
 
 都市再開発庁(URA)の民間住宅価格指数は1~9月、0.1%上昇した。米国発の2009年の金融危機の時は5.2%の下落だった。
 
 アナリストは、景気は底を打ちつつあり、短期的に住宅価格は安定し、通年の指数は横ばいか1%の上昇が見込めるとしている。金融危機の時は不動産バブルが発生した後で、09年第2四半期の指数は25%の下落だった。
 
 中古公営住宅(HDBフラット)価格指数は昨年まで、6年連続で前年を下回ったが、今年は上昇に転じており、1~9月の上昇率は1.8%。国民の購入意欲に衰えはなく、不動産仲介プロップネクスのウォン氏は、通年では2.5~3%の上昇を予想している。
 
 人気を集めているのが築年数の浅い物件で、最低居住期間の要件を満たしたドーソンやティオンバルの中古フラットに高値が付いている。フラット購入補助の増額、購入者に対する所得規制緩和など政府措置も市況にプラスに働いたようだ。

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