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経済

2020年11月24日

第3四半期の非石油地場輸出は6.5%増、通年見通しを上方修正

 貿易推進機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)は23日、第3四半期の貿易統計と通年見通しを発表した。総貿易の減少率が前期より鈍化したことから、通年予想を上方修正した。
 
 非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除いた輸出)は前年同期比6.5%の増加(第2四半期は5.9%増)で、電子機器の輸出が9.5%増と好調だった。
 
 5G(第5世代無線通信)関連製品、ソリューション需要を受け半導体輸出が特に増加した。新型コロナウイルス感染症のからみで薬品輸出も増加した。
 
 石油貿易・再輸出を含めた総貿易は6.3%の減少(第2四半期は15.3%減)と減少幅が縮小した。石油貿易は39.5%減(同61.9%減)。石油以外の貿易は0.8%増(同3.5%増)だった。サービス貿易は18.5%の減少(同22.4%減)だった。
 
 ESGは通年の総貿易予想を7~7.5%の減少に、NODXについては4~4.5%の増加に上方修正した。
 
 OCBC銀行のエコノミスト、リン氏は貿易予想の上方修正は電子機器貿易の増加、非貨幣用金(ゴールド)、特殊機械に対する需要増を反映していると指摘した。
 
 金は安全資産としての需要が増加したが、大華銀行(UOB)のエコノミスト、ガン氏は10月の金輸出が減少したことについて、ワクチン開発の進展を受け世界経済に対する信頼改善を示唆するもの、と述べた。

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