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経済

2020年11月24日

第3四半期のGDPは5.8%減少、来年は回復も19年実績には届かず

 シンガポール通産省は23日、第3四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比5.8%減少したと発表した。速報値(7%の減少)より良好だった。9月の工業生産が予想以上だったためだ。
 
 通産省は通年のGDP予想を5~7%の減少から、6~6.5%の減少に改めた。1~9月のGDPは6.5%の減少で、通産省は年末の持ち直しを見込んでいる。
 
 ガブリエル・リム通産事務次官は新型コロナウイルスの世界における感染状況の先行き見通しが、ワクチン開発を含め不透明であることを強調。「今年のGDPが低迷した反動で来年は増加に転じるが、回復は緩やかで、来年末にならなければGDPはウイルス禍以前の水準には戻らない」と述べた。来年は4~6%の成長が見込まれるという。
 
 DBS銀行のエコノミスト、シア氏は来年のGDPについて、上半期の増加率は安定しないが、下半期はワクチンが広く供給され、外国旅行が安全に行われるようになると想定して、経済回復に弾みが付き、成長率は潜在力以上になるとの予想を示した。
 
 第3四半期のGDPでは、製造業の生産が10%増加した。サービス業は8.4%減少した。建設業は46.6%の大幅減だった。建設、旅行関連、客対応型サービス業は来年、持ち直すが、ウイルス禍以前のレベルには届かないという。

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