2020年10月8日
ガス事業のKUB、LPG中流事業に注力
ガス事業やプランテーション事業を手がけるKUBマレーシアは、液化石油ガス(LPG)の中流事業に注力する。これまではLPGをボンベに充填(じゅうてん)して家庭や工場に供給する下流業務を中心としていたが、今後は中流のガス貯蔵事業も拡大させる方針。貯蔵タンクの建設などを計画している。ニュー・ストレーツ・タイムズが10月5日付で伝えた。
ジョハリ・アブドゥル・ガニ会長によれば、シンガポールのBBエネルギー(アジア)からガスを輸入することで契約を最終化しており、これを終えれば2億5,000万リンギ(約64億円)を投じて、LPG貯蔵タンクを2基建設する計画。1基当たりの貯蔵能力は2万5,000t。同社が保有中のタンクは現状で容量3,000tの2基にとどまっており、新設によって貯蔵能力を大幅に拡大する。
同会長はまた、来年末までにプランテーション事業から撤退すると説明。サバ州とサラワク州で保有している総評価額4億リンギ(約102億円)の農園3ヵ所を売却する意向で、売却資金をLPG中流事業に振り向ける。
KUBマレーシアは、2018年から非中核事業の資産売却を推進。今年6月にはアブラヤシ農園2ヵ所を1億5,800万リンギ(約40億円)で売却することでベラディン・プランテーションと合意した。今年末までに売却手続きを終えるとしている。
(提供:亜州ビジネスASEAN)