エアアジアXが再建計画、再編＆90％の減資を実施

　新型コロナウイルス「Covid-19」で経営難に陥っている長距離格安航空エアアジアXが10月6日、債務及び企業再編計画を発表した。新たに副会長に昇格したリム・キエンオン氏の下で清算を回避し来年初めの運航再開を目指す。
 
　635億リンギ（約1兆6,170億円）の無担保債務については、債権者に債権放棄を求めるなどして2億リンギ（約51億円）まで圧縮。5年内に返済する。90％の減資を行ない、資本金を15億3,000万リンギ（約390億円）から1億5,000万リンギ（約38億円）とする。10株を1株に併合し、発行済み株式を10分の1の4億1,481万株に縮小する。
 
　ネットワーク合理化や機材の見直し、オーバーホール費用の最適化などのスリム化を図った後、2021年の第1四半期に2機の航空機による運航を一部路線で再開し、2021年末までにすべての路線を段階的に再開する方針。
 
　6月末時点での流動負債は33億8,000万リンギ（約861億円）で、資産総額13億9,000万リンギ（約35億4,000万円）を19億9,000万リンギ（約507億円）も超過している。すでに運航停止、人員削減、賃金カットを実施している。
 
　4～6月期で売り上げは前年同期比91.0％マイナスの9,144万リンギに落ち込み、純損失は3億524万リンギに上った。上半期（1～6月）の赤字額は8億5,494万リンギ（約23億3,000万円）に達している。
 
　エアアジアXは、「新たな事業計画を実施するために、サプライヤー、債権者、金融業者からの大幅な譲歩が必要」と強調した。

（提供：ASIA INFONET.COM）