シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP決済アプリのペイナウ、送金上限がすべて5千ドル以上に

経済

2020年9月29日

決済アプリのペイナウ、送金上限がすべて5千ドル以上に

 シンガポールにて携帯電話番号だけで送金ができる、国が推奨するモバイル決済アプリ「ペイナウ」の送金上限が引き上げられ、少なくとも5,000Sドル(約38万4,800円)の送金がいずれの加盟銀行でも可能になった。以前は1,000Sドル(約7万7,000円)が上限だった。
 
 シンガポール銀行協会(ABS)は28日、引き上げにより買い物の決済でこれまで以上にペイナウが利用されるようになるとの声明を発表した。
 
 ペイナウでは送金したい相手の銀行口座が分からなくても、相手の電話番号が分かれば送金することができ、送金した金額は直ちに相手方の銀行口座に反映される。電話番号のほか、相手の身分証明書番号か外国人登録番号、企業であれば個別企業登録番号(UEN)が分かれば送金が可能だ。
 
 加盟銀行ごとの個人による送金上限は、中国銀行と中国工商銀行が5,000Sドル(約38万4,800円)、シティバンクとスタンダード・チャータード銀行が1万Sドル(約77万円)、DBS、OCBC、UOB(大華銀行)、HSBC、メイバンクが5万Sドル(約385万円)。
 
 客は1,000Sドル超の取引に際し、二要素認証での入力が必要。また自身で支払い上限を設定することもできる。
 
 ペイナウのサービス開始は2017年6月で、446万人が利用者として登録しており、送金額は累計で340億Sドル(約2兆6,160億円)に達した。南洋ビジネススクールのアンジー・ロー准教授は、上限引き上げで利用者はさらに増えるとの見通しを示した。

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