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経済

2020年8月13日

建設工事再開のための規制を緩和、4万人が職場に復帰へ

 シンガポール建設業管理庁(BCA)は12日、工事再開規制の一つを緩和した。エレベーター保守、修繕など、比較的少数の労働者で行うことのできる工事について、労働者の現場復帰に際しBCAへの許可申請が不要になる。この結果、4万人の労働者が職場復帰できるようになる。新型コロナウイルスに対し陰性反応であることが条件。
 
 生コン工場など多数の労働者を必要とする現場での工事について、建設業者は引き続きBCAの許可を得なければならない。
 
 労働者の多くは外国人で、過去4カ月間、共同宿舎からの外出がほとんど認められず、建設工事の停滞で、4~6月期の建設業生産は前年同月比59%減少した。
 
 BCAは、同一の工事に携わる労働者の宿舎を変更・集約し10施設以内とする、との規則も撤廃した。異なる宿舎の労働者が建設現場で交わることによる感染リスクの抑制が目的の規制だったが、労働者をホテルに宿泊させる必要が生じるなど建設業者には負担となっていた。
 
 一方同じ会社の労働者が同じ住所に居住するよう、BCAは人材省などとともに労働者の住み替えを推進する。9月末までに16万の労働者が宿舎を変更することになる。
 
 建設会社ストレーツ・コンストラクションのルー専務は「今は建設会社にとり厳しい時期で、一つの規制緩和でも工事再開につながれば助かる」と語った。
 
 現場での労働者間の距離確保、PCR検査の14日ごとの義務付けなどの規則は残っている。

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