シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP巨額赤字計上のシンガポール航空、客室乗務員の希望退職募集

経済

2020年8月13日

巨額赤字計上のシンガポール航空、客室乗務員の希望退職募集

 シンガポール航空(SIA)は客室乗務員に対し希望退職の募集を開始した。人件費負担が重く、国際航空需要も急な回復は期待できないためだ。地上業務の職員とパイロットに対しては既に希望退職を募っている。
 
 客室乗務員の希望退職受け付けは今月末まで。SIAの客室乗務員数は約9,000人。域内航空部門のシルクエアー(同680人)でも希望退職を募る。
 
 客室乗務員は入社に際し最少18カ月間の勤務を約束しなければならず、18カ月未満で退社する場合は罰金支払い義務が発生するが、8月1日時点でこの「しばり」の期間にある乗務員も希望退職に応募でき、罰を受けない。
 
 ほかの航空会社同様、SIAは新型コロナウイルス禍を理由とする各国の入国規制の影響を受け、定期便の7%しか運航していない。4~6月期は連結ベースで11億Sドル(約855億円)の赤字と過去最悪の決算だった。
 
 既に、10%以上の賃金カットを実施し、社員には無給休暇をとらせている。グループ全体の職員(2万7,000人)のうち6,000人が無給休暇をとり、1,700人がボランティア活動やほかの組織で勤務している。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP巨額赤字計上のシンガポール航空、客室乗務員の希望退職募集