ジョホールバルとウッドランズ結ぶ快速鉄道、首脳が立ち会い事業再開式

　シンガポールのリー・シェンロン首相とマレーシアのムヒディン・ヤシン首相が立ち会い30日、ウッドランズとジョホールバルを結ぶ快速鉄道（RTS）事業の再開式が両国運輸大臣により行われた。運行開始は当初計画より2年遅い2026年末の予定。シンガポール側終着駅はウッドランズ・ノースで、24年に全面開通するトムソン・イーストコースト（TEL）MRT（地下鉄・高架鉄道）線に接続する。
 
　両国は18年1月に事業契約を結んだが、その5カ月後、マレーシアで政権交代がありマハティール政権が誕生。マレーシア側の要請で4回にわたり事業開始が延期された。
 
　当初計画ではTELと同じ鉄道システムの採用が合意されたが、MRTのジュロン地域線と同様の、中程度の輸送能力を持つ軽鉄道（LRT）方式に変更された。このためシンガポールのマンダイにあるTELの車庫は使わず、ジョホールバルに新設する。
 
　クアラルンプールとシンガポール西部を結ぶ高速鉄道（HSR）もマレーシア側の要望で実施が延期されているが、今年末が期限。マレーシア側から複数の変更提案がなされており、両国は協議を重ねている。