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政治

2020年7月13日

前進党は議席獲得ならず、選管が投票時間を土壇場で延長

 リー・シェンロン首相の弟のリー・シェンヤン氏が入党したことで注目を集めたシンガポール前進党(PSP)の議席獲得はならなかった。しかしウエスト・コーストGRC(グループ選挙区)では48.31%の得票率で、対抗馬の人民行動党(PAP)が51.69%と、最も僅差での敗北だったため、5人の候補者のうち2人が担当選挙区を持たない議員(NCMP)として認定される。
 
 2016年の改憲で野党の議席は最少12に改められており、選挙で12に満たなかった場合、不足分はNCMPとして、落選した野党候補のうち最も得票率の高かった者から選ばれる。
 
 投票は午後8時締め切りだったが、選挙委員会は7時頃、順番待ちの長い列ができ、投票が済んでいない有権者がいる投票所が数カ所あるとして、投票時間を10時まで延長すると発表した。今回、セーフディスタンシングを確保するための措置を講じ、混雑が予想されたため、選挙委員会は投票所を220カ所増やし1,100カ所としていた。
 
 選挙委員会は、選挙管理官は国会議員法39の3項に基づき権限を行使したと説明したが、シンガポール民主党は、党派遣の立会人が去った後で投票箱の封印が行われる投票所があり、投票結果に疑問が生じるとし、延長の取り消しを求めた。PSPは、同法では投票時間延長の権限を選挙管理官に与えていないと批判した。
 
 今回、8時の時点の投票率は96%で、前回総選挙の時の最終投票率(93.56%)を上回っていた。

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