2020年5月20日
サニチなど3社が米企業と覚書、人工呼吸器を合弁生産
金型メーカーのサニチ・テクノロジー、医療機器メーカーのATシステマティゼーション(ATS)、プリント基板メーカーのPNEPCBのマレーシア企業3社と米アーゾン・ソーラー(ARZ)は5月18日、人工呼吸器製造の合弁会社を設立することで覚書(MOU)を結んだと発表した。新型コロナウイルスのまん延が続く中、人工呼吸器は世界の医療現場で不足しており、今後7年で世界需要は85億6,000万リンギ(約2,118億円)に達すると見込む。
新会社への出資比率はマレーシア3社が各30%で、ARZが10%。3社が生産や事業免許取得などを担当し、ARZが国内・海外市場向けの流通とマーケティングを受け持つ。ARZは、既に原型版の生産準備ができているが、それぞれの対象国の法規などに適合した設計カスタマイズを迅速化するためにマレーシア3社との提携を決めたと説明した。
サニチ・テクノロジーは自動車向け精密金型メーカーで、ATSは内視鏡などを生産。PNEPCBはプリント基板製造で40年の実績がある。3社ともマレーシア証券取引所(ブルサ・マレーシア)に上場している。ARZは医療機器の流通とマーケティングに豊富な実績を持つ