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社会

2020年5月15日

家庭内暴力、サーキットブレーカー導入後に増加

 家庭内暴力が4月7日、コロナウイルスの感染拡大を防ぐための「サーキットブレーカー」の導入後、増加したことが警察の統計から分かった。同措置では、住民は外出が制限され、テレワークの奨励もあり家族が自宅にいる時間が増加している。
 
 4月7日から5月6日までに警察に届け出があった家庭内暴力は476件で、サーキットブレーカー導入前の、そうした暴力の発生件数の平均(389件)より22%多い。サーキットブレーカーは6月1日までの延長実施が決まっている。
 
 こうした暴力事件に対し従来、警察は当事者から支援の要請があった場合にだけ、最寄りの家族サービスセンターか家庭内暴力専門家センターに連絡・委託してきたが、今回、当事者から支援要請がなくても介入することを決めた。まず被害者がさらに暴力を受ける恐れがあるかを判断し、リスクが高いと判断した場合、ソーシャルサービスに委ねる。
 
 さらにソーシャルワーカーが被害者側を調べ、カウンセリング、心の健康維持のための支援、金銭支援が必要か判断する。
 
 家庭内暴力の増加を予想し省横断型特別作業班が2月に設立されており、4月に出した声明で、サーキットブレーカーの延長施行で家庭内のストレスが高まり、暴力につながる恐れがあるとの認識を示していた。

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