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政治

2020年4月8日

中小零細企業への支援、100億リンギ追加

 ムヒディン首相は4月6日のテレビ演説で、新型コロナウイルスで経済的打撃を受けた中小零細企業を支援するため、100億リンギ(約2,500億円)の追加支援を打ち出すと発表した。移動制限により経営が悪化し、資金繰りが困難となった企業への支援を厚くする。ニュー・ストレーツ・タイムズが6日付で伝えた。
 
 企業による従業員への賃金の支払いを目的とした助成プログラムに79億リンギ(約1,980億円)を割り当てる。これにより同プログラムへの割当額は59億リンギ(約1,479億円)から138億リンギ(約3,458億円)に増える。これにより企業への支援内容を、◆従業員75人以下、1人当たり1,200リンギ(約3万円)支給◆76〜200人、同800リンギ(約2万円)支給◆200人以上、同600リンギ(約1万5,000円)支給──と手厚くした。従来の条件は、従業員100人以上の場合、1人当たり600リンギの支給だった。
 
 また新型コロナで経営が苦しくなった企業を救済するためのプログラムに21億リンギ(約526億円)を割り当てる。今年1月時点でマレーシア内国歳入庁(IRB)に課税事業者登録していた小規模企業が救済の対象となる。
 
■シンガポールも51億Sドル
 シンガポール政府も6日、総額51億シンガポールドル(約3,900億円)の新型コロナウイルス対策のための追加予算を発表した。先月26日の第1回予算の発表後、世界的に感染拡大が深刻化したことが背景にある。全体のうち40億シンガポールドル(約3,054億円)を企業、労働者向けの賃金補助などに充当。残り11億シンガポールドル(約840億円)を個人向けの現金給付(成人1人当たり600シンガポールドル)に振り向ける。
 
 政府がこれまでに打ち出したコロナ対策費用は合計599億シンガポールドル(約4兆5,734億円)。国内総生産(GDP)の約12%に相当する。なお、一連のコロナ対策費用に伴い、2020年度の財政赤字額は443億シンガポールドル(約3兆3,823億円):GDPの8.9%に達する見通しだ。

(提供:亜州ビジネスASEAN
 

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