総選挙実施の延期はない、国会でテオ上級相

　テオ・チーヒアン上級相は25日の国会で総選挙延期の可能性を質問されたのに対し、総選挙の延期は憲法違反で、非常事態が宣言されたときのみ可能だと答弁した。選挙は来年4月までに実施しなければならない。
 
　新型コロナウイルスをめぐる危機にあって、選択肢は、「総選挙実施が可能な程度に事態が改善することを願う」か「選挙を前倒し実施し、新政権が思い切った措置を講じられるよう明確な信任を与える」のどちらかだが、4月までに事態が改善すると期待するのは賢い判断とは言えないとした。
 
　シンガポールが独立して以降、選挙を延期したことも、非常事態を宣言したこともなく、非常事態の宣言、選挙延期は軽々に作るべき前例ではないという。
 
　テオ氏は、暫定政府の考えにも否定的見解を示し「嵐の中を航海する時、船長が誰かであるかが明確でなければならない。国を導ける、明確な委託を受けた政府をシンガポールは必要としている」と述べた。