シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPSIAが輸送能力を96%削減、格安スクートも同様の措置

経済

2020年3月24日

SIAが輸送能力を96%削減、格安スクートも同様の措置

 シンガポール航空(SIA)グループは航空需要激減を受け、4月末までシルクエアーを含め147機のうち138機の運航を取りやめ、能力の4%で輸送業務を継続する。グループ企業で格安航空のスクートも、49機のうち47機の運航を停止する。
 
 SIA経営陣は23日、ゴー・チューンフォン最高経営責任者(CEO)名で社員向け通知を出した。ゴー氏を含め管理職は10~30%、賃金または役員報酬をカットする。
 
 労組と合意した経費削減措置では、パイロット、エグゼクティブには毎月一定日数、無給の休暇取得を求める。定年後に継続採用した職員は一時解雇する。これにより1万人の職員が影響を受ける。SIAは既に、客室乗務員を含む社員に、任意で無給休暇をとってもらうスキームを導入している。
 
 SIAが運航しているのはすべて国際線で、各国が敷いた入国規制の影響を大きく受けた。いつこのような入国規制が解除されるかの見通しは立たないという。
 
 SIAは現金が不足しているため融資枠から引き出しを行っている。UOBケイ・ヒアンのエコノミストは、同社は6月末には危機的状況に陥るため政府による財政支援が必要との意見だ。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPSIAが輸送能力を96%削減、格安スクートも同様の措置