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経済

2020年3月13日

昨年の求人が減少、12月の求人倍率は0.84

 人材開発省は12日、昨年12月の労働市況統計を発表した。有効求人倍率は0.84倍(前年同月は1.09倍)と、求職者が求人数を上回った。エコノミストは、今年は解雇が増加するとの厳しい見通しを示している。
 
 昨年、解雇されてから6カ月以内に再就職先を見付けた居住者(国民と永住者)は64%(前年は63%)だった。
 
 居住者のうち、25週間以上、失業状態にある長期失業者の割合は0.7%で前年と同じ。しかし季節要因を調整した後の12月の数値は0.9%になる。居住者の労働者は昨年2万8,300人増加した。外国人労働者(家政婦を除く)は2万8,700人増(前年は1万900人増)だった。建設業で働く外国人の増加によるものだ。
 
 今年の雇用市況について人材省は、経済がさらに減速するため厳しい状態が続くとの見通しを示した。エコノミストも先行きを悲観しており、観光・旅行、接客業で特に解雇が増えると予想している。これ以外の産業部門への影響も予想されるという。
 
 しかしOCBC銀行のリン主任エコノミストは、雇用を守るための緊急措置を政府が講じることを指摘し、失業率の急上昇はないとみている。

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