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政治

2020年3月5日

リム・チュー・カンの農地を拡大、HDB屋上には菜園

 マサゴス・ズルキフリ環境・水資源相は4日の予算審議で、陸上、海上での食料生産をふやす方針を表明した。シンガポールは食料安全保障の3つの柱として、食品輸入の多様化、食料の海外での生産、国内での生産、を定めているが、国内生産を強化する。
 
 現在、食品の90%余りを170カ国・地域から輸入している。輸入先を多様化することで、天候不順、価格変動に対処している。
 
 シンガポールは工業化を柱に据えたため農業軽視の方針をとってきたが、最近はこれを転換し、栄養ベースで国産品の割合を10%弱から、2030年までには30%まで高める方針だ。
 
 陸上では農地がある北西部リム・チュー・カンにおいて、シンガポール食品庁(SFA)は低コストでの農産物生産を可能にする方法の可能性を探る。畜産業で生じる糞尿を堆肥として利用するなど、農場の副産物をほかの農場が利用するといった循環農業の在り方を研究する。水産養殖は主に北部ジョホール海峡で行っているが、南方海域での実施も検討する。国民には国産食品の購入を奨励する。
 
 国民参加型農業では、住宅開発庁(HDB)は住宅ビルの屋上16カ所、計3万平方メートルのスペースを入札にかける。菜園として利用してもらう。

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