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政治

2020年2月19日

新年度予算案を上程、新型ウイルス禍対策に64億ドル

 ヘン・スイーキアット財務相兼副首相は18日、4月から始まる新年度の予算案を国会に提出した。中国発の新型コロナウイルス禍が、社会、経済に大きな影響を与えていることから、64億Sドル(約5,066億円)を産業界と世帯に対する支援また当該政府機関の追加予算として計上する。
 
 うち40億Sドル(約3,166億円)は企業、労働者支援、ウイルス禍の影響を直接受けた産業部門への支援に充当する。世帯向け支援は16億Sドル(約1,266億円)で、国民に一律100~300Sドル(約8,000~2万4,000円)の給付を行う。
 
 残りの8億Sドル(約633億円)はウイルス感染拡大に対処している政府機関に、通常予算に上乗せして配分する。拡大予算となるため、109億Sドル(約8,630億円)の赤字を見込んでいる。
 
 物品・サービス税(GST)の税率引き上げは見送る。法人所得税の割り戻しを行う。一方で中程度の技術を持つ外国人労働者向け査証(Sパス)所持者の従業員に占める割合を下げ、外国人に替わり国民の雇用を企業に求める。
 
 気候変動への対策では、内燃機関の自動車を段階的に減らし、2040年をめどに電気自動車などクリーンエネルギーの自動車に全面転換する。海面上昇に備え、沿岸防備、洪水対策に50億Sドル(約3,958億円)の予算を用意する。

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