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経済

2020年1月31日

新型コロナウイルスの感染拡大、経済成長率押し下げ要因に

 新型コロナウイルスの感染拡大によるシンガポール経済への影響は不可避で、エコノミストは通年で最大1ポイント、経済成長率を押し下げると予想している。
 
 米中貿易戦争の影響から立ち直りつつある段階での疫病発生で、OCBC銀行のエコノミストは、流行が6カ月以上続いた場合、経済成長率を0.5~1ポイント押し下げると予想している。
 
 オーストラリア・ニュージーランド銀行のアジア調査部長は、中国からの旅行者がこの先3カ月間に75%減少し、中国からの輸入が20%減少すると想定して、第1四半期経済は0.4ポイント押し下げられると予想している。
 
 これらの予想は政府が実施すると考えられる救済措置を考慮に含めていない。野村證券のパラシュールズ氏は、感染拡大による影響を緩和するだけの財政的余裕がシンガポールにはあると指摘した。
 
 シンガポール全国経営者連盟(SNEF)のコー専務理事は、企業に対する支援措置を希望すると表明した。新型肺炎(サーズ)の時には不動産税減免、ディーゼル税還付などが実施された。
 
 ウイルスの感染拡大は国内経済に影響を及ぼし始めた。飲食業労組同盟、リゾート・娯楽施設労組のトー・フウィーティン書記によると、ホテル、ツアー業者、飲食店の売り上げが落ち込んでいる。

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