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社会

2020年1月31日

居住者世帯にマスクを無料配布、新型ウイルス感染者は13人に

 新型コロナウイルスの感染拡大に対処するため、政府は1月30日、130万余りの居住者(国民および永住者)世帯にマスクを無料で配布すると発表した。1家に4枚、計500万枚余りを配布する。同日、新たに3人の感染も確認された。いずれも中国籍で、ウイルス発生源の湖北省武漢から入国していた。
 
 マスクのパニック買いが広まっており、異常な高値で販売する店も現れた。オンラインモールのQoo10には「コロナウイルスに効果のある」マスク30枚を1万Sドル(約79万9,000円)で販売するとの出品もあった。
 
 ローレンス・ウォン国家開発相は「マスクは責任ある使い方であれば不足は生じない。健康であれば着用は不要」と落ち着いた行動を重ねて求めた。
 
 新たに感染が確認された3人のうち、31歳の女性は、先に感染が確認された連れとともに22日に入国していた。73歳の人は21日に家族とともに入国。37歳の女性は22日に家族とともに入国し、セントーサやゲイランのホテルに宿泊した。
 
 シンガポールに留め置かれた中国人を武漢に輸送したスクート航空の便で30日、92人が武漢から帰国した。感染の疑いがあるシンガポール人は武漢滞在を求められた。
 
 新型コロナウイルスによる肺炎の死者が中国で213人に達した。同国内の感染者数は9,692人となった。国外では、22カ国・地域で129人の感染が確認された。こうした事態を受け、世界保健機関(WHO)がようやく、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

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