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社会

2020年1月30日

新型コロナウイルスの肺炎発症者10人に、マスク購入に長蛇の列

 シンガポール保健省の29日の発表によると、中国・武漢が発生源の新型コロナウイルスの感染者が新たに3人確認された。これで発症者は10人になった。いずれも中国籍で、武漢から入国していた。しかし国内での人から人への感染は確認されていない。政府は、サージカルマスクの着用が必要なのは体調不良者としているが、マスクを販売している店には長蛇の列ができている。
 
 感染した3人のうち2人は夫婦(ともに65)で、ロロン・リュー・リャンに自宅がある。19日にシンガポールに入ったが、症状が現れたのは24日だった。残りの1人は貨物船の乗組員(56)で、マリーナ・サウス桟橋の検査で感染の疑いが判明した。
 
 感染が確認された者と濃厚な接触があった者は144人で、うちシンガポールに滞在している115人のうち111人とは連絡がとれ、隔離措置をとった。
 
 中国の衛生当局は30日、感染による死者が170人に増えたと発表した。前日発表は132人だった。本土での感染症例も7,711件で、1,700件余り増加した。
 
 シンガポールでは人が多数集まる場所での警戒を強めており、春節休暇明けの学校では検温が行われている。企業は、最近中国から帰国した社員には、ほかの社員と別の場所で仕事をさせる、あるいは休暇を取らせる措置を講じている。
 
 シンガポール航空は、北京、上海便のパイロット、客室乗務員に現地で一泊させる慣行をやめ、直ちに帰国させている。キャピタランドは武漢と西安のショッピングモールを現地当局の指示に従い閉鎖した。

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