シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP中銀が予想外の利下げ、景気を下支え

経済

2020年1月27日

中銀が予想外の利下げ、景気を下支え

 マレーシア中央銀行は22日、定例の金融政策決定会合の結果、翌日物政策金利(OPR)を0.25%引き下げて2.75%にすると発表した。引き下げは昨年5月以降で初めて。アナリストらが据え置きを予想する中、サプライズの引き下げとなった。世界経済の下振れリスクが拭えない中、景気を下支えする狙いだ。
 
 中銀は世界経済について、米中政府が貿易交渉で「第1段階」の合意に至り、また最新の貿易データで改善がみられるなど、世界貿易が活性化した兆しがあると指摘。ただし地政学的リスクや先行き不透明感がまだ多くみられ、これが世界の金融市場に重くのしかかっているとした。
 
 マレーシア経済については、緩やかなペースで拡大していると説明。昨年の経済成長率は予想レンジの範囲内になるだろうとしている。今年については引き続き個人消費が堅調で、輸出は昨年を上回ると予想。投資も緩やかに拡大するとみている。ただしコモディティー価格の下落や輸出先における予想外の低成長、地政学リスクなどの下振れリスクは拭えないとしている。
 
 中銀は昨年5月、政策金利を3.25%から0.25ポイント引き下げて約3年ぶりの利下げに踏み切った。米中貿易摩擦などで国内経済成長の下振れリスクが高まる中、利下げにより景気刺激を図る狙いで、その後は金利を据え置いていた。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN
 

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP中銀が予想外の利下げ、景気を下支え