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社会

2020年1月16日

技術系専門学校に進学の学生が増加、「就職に有利」

 中等教育を終了後、学業期間3年のポリテクニック(技術系専門学校)に進む学生が増加しており、昨年は50%余りの学生がポリテクニックに進んだ。一方、大学の前段階に位置付けられる履修期間2年のジュニアカレッジ(JC)、あるいはJC同等のミレニア学院に進学した学生の割合は29%だった。10年前はポリテクニック進学が45.7%、JCが27.6%だった。
 
 ポリテクニックは、ニーアン、ナンヤン、テマセク、リパブリック、シンガポールの5校あり、今年度の定員は全体で2万2,000人。
 
 うち20%に当たる4,400人は早期入学許可(EAE)方式で入学できる。入学資格であるGCE(大学入学基礎資格試験の証明)のO(普通レベル)試験を受ける前に入学希望者の才能、興味を考慮し入学資格を与えるもので、面接、ポートフォリオ審査、才能審査で判断する。ポートフォリオはクラブ活動の成果や研究発表、課外活動などにおける役割、成果などをまとめた学習履歴。
 
 昨年は1万3,800人がEAEでの入学を申請し、6,000人が合格した。教育省によれば、Oレベル試験の成績がほぼ同じ学生の中で、EAE方式を選択した学生の方が成績がよく、履修課程に関係する分野の職を選ぶ率が高かった。
 
 ポリテクニックを目指す学生によれば、人工知能、サイバーセキュリティー、健康・医療など労働力需要が多い、有望産業の知識を学べるのが魅力だという。
 
 シンガポールの教育制度ではポリテクニック卒業後は就職か大学進学が可能。JCの場合、GCEの上級レベル試験に合格すれば大学に進学できる。

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