シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポールでヤギ千頭を飼育、用地取得で4千頭に

経済

2020年1月9日

シンガポールでヤギ千頭を飼育、用地取得で4千頭に

 シンガポールで唯一、ヤギを飼育しているヘイ・デアリーズが、シンガポール食品庁(SFA)が実施した用地入札で1万平方メートルの土地を50万Sドル(約4,000万円)で落札した。飼育頭数を現在の1,000頭から、4~5年後をめどに4,000頭まで増やす計画だ。
 
 SFAは3区画を入札にかけたが、飼育能力、過去の実績、技術導入、持続可能性の要件を満たしたのはヘイ・デアリーズだけだった。
 
 ヘイ・デアリーズの創業は1988年で、48頭から始めた。創業者のジョン・ヘイ氏(65)によると、ヤギ乳の需要は増加傾向をたどっており、生産規模拡大後は輸出にも乗り出す。
 
 落札した農地は、北部リムチューカンの現在の農場に隣接するネオ・テュー・クレッセントにある。面積はリムチューカンの半分だが、施設を3~4階建てにすることで飼育密度を高める。
 
 施設では給餌、搾乳、低温殺菌、包装をほとんど自動化する。糞はこれまで下水に流していたが、将来的に乾燥させて有機肥料として販売する。コンクリート製の井戸を建設し、屋根から採取できる雨水をため、家畜小屋の清掃に利用する。ソーラーパネルを屋根に設置し、必要電力の30%を賄う。作業の自動化で労働力を削減できるという。
 
 SFAは農業用地入札を今後も行い、食糧自給率の引き上げを目指す。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポールでヤギ千頭を飼育、用地取得で4千頭に