2020年1月7日
昨年の合併・買収は477億ドル、前年の2倍
昨年のシンガポールにおける企業の合併・買収(M&A)は353億米ドル(477億Sドル/約3兆8,276億円)で、前年の2倍だった。件数は134件と前年の141件より少なかった。
M&A情報のマージャ―マーケットによると、国営投資会社テマセク・ホールディングスが複数の大型取引に絡んだ。
テマセクは1月にアセンダス・シングブリッジを、テマセクが出資する不動産大手キャピタランドに110億Sドル(約8,844億円)で売却。10月にはケッペル・コーポレーション発行済み株式の30.5%を40億8,000万Sドル(約3,280億円)で追加取得すると発表した。
地政学上の不透明さが増す中、シンガポールは安全な資金逃避先としてますます国際投資家の人気を集めており、昨年10月末時点の、外国人の預金残高は363億米ドル(約3兆9,361億円)と、2016年以来の高水準になった。
アジア太平洋地域(日本を除く)における昨年のM&Aは3,735件、5,653億米ドル(約61兆円)で、件数で14年、額で13年以来の低水準だった。
アジアで最もM&Aが活発な中国と香港における活動は、件数で17%減の1,735件、額で28%減の2,945億米ドル(約31兆円)と低迷し、世界のM&Aに占める割合も11.4%から8.8%に縮小した。