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社会

2019年12月20日

杖ホールダーを発明した兄妹、今年のシンガポーリアン候補に

 杖ホールダーを発明したセン・イアンハオさん(15)と妹のインレさん(13)が、ストレーツ・タイムズが主催する「シンガポーリアン・オブ・ザ・イヤー」の候補に選ばれた。ホールダーは既に1,000個が、シンガポールのほか日本、英国、フィンランドを含む外国に提供されている。特許登録済み。
 
 ホールダーはテーブルやポールを挟むためのクリップと、クリップと傘をつなぐ細い紐でできており、倒れるのを防ぐ仕組み。
 
 6年前、高齢の女性が地面に倒れた杖を拾おうとして転倒したのを目にしたのが発明のきっかけ。あのようなことが起こらない工夫を、との思いで一杯になり、2週間後、レゴを組み立て初の試作品を作った。商品名は安全歩行革新機器の頭文字をとりケーンメートで、同名の会社も設立した。製作は、自閉症など障害を持つ市民を支援する非営利組織のビズリンクに委託している。
 
 利用者からの意見を反映させ、試作品は16回、作り直した。QRコードも貼付し、利用者が迷子になっても家族の連絡先が分かるようにした。
 
 会社には友人3人(いずれも15歳)が財務責任者、広報担当者として働いている。6月には非営利団体も設けた。ケーンメートを必要とする人に無料で提供し、また使い方、手入れ方法を知ってもらう活動を行う。
 
 「シンガポーリアン・オブ・ザ・イヤー」候補は11人。スポンサーはスイス系UBSシンガポール。最終候補者には全員、シンガポール航空が搭乗券を提供する。訪問地は自由。

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