シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP7月の物価、コアCPIが3年ぶりの低水準に

経済

2019年8月26日

7月の物価、コアCPIが3年ぶりの低水準に

 
 統計局が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.4%の上昇だった。CPIから、自家用車利用にかかわる経費と住宅賃料を除いた、一般市民の生活実態により近いコアCPIは0.8%で、2016年4月以来の低水準だった。
 
 項目別の動きでは、食品は1.4%上昇。ほかに、教育費が2.4%、医療費が1.3%、レクリエーション・文化費が1.3%、それぞれ上昇した。通信費は2.2%、衣類・履物は2.1%、住居費・公益料金は1.5%、それぞれ下落した。公益費の下落は電力小売市場の自由化によるもの。アナリストは、経済減速が消費者心理に影響し、雇用の先行き不安から支出を減らしていることを示すものと指摘した。
 
 DBS銀行のエコノミストは、雇用確保の心配が消費者の最大の懸念材料で、経済減速が予想されるなか、消費者心理を改善する材料は見当たらないとした。大華銀行(UOB)のエコノミストは、シンガポール金融管理庁(MAS)は10月の金融政策会合で金融緩和を決めると予想している。緩和されればシンガポールドルは値下がりし、輸出競争力が増し、経済成長にプラスだという。メイバンク・キム・エン証券のエコノミストは、現在のインフレパターンは景気後退の先触れと分析している。

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