シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP野菜、魚の自給率、10年後に30%の目標を設定

経済

2019年3月8日

野菜、魚の自給率、10年後に30%の目標を設定

 
 マサゴス・ズルキフリ環境・水資源相は3月7日、予算審議で、野菜、魚について2030年をめどに自給率30%を目標にするとの野心的計画を明らかにした。
 
 気候変動に関する政府間パネルが、50年までに世界の穀物生産は気候変動の影響で最大25%減少すると予想していることを引用し「食料安全保障を強化する必要が今ほど高まっている時はない。農業技術を活用する」と述べた。
 
 シンガポールは国土面積が狭いため、革新的技術を導入し生産性を高める必要があるという。このため研究開発を通じ気候変動に強い農業を目指す。
 
 有望なのは、LED(発光ダイオード)の照明装置を利用した多層式室内野菜農場と多層式循環型養魚システムで、従来型手法の10~15倍の収量が見込めるという。
 
 マサゴス氏は「農家は将来、快適な環境でコンピューターを利用し農業を行うことになる」と語った。野菜の外国での委託栽培にも乗り出す。
 
 既に新機軸を採用している業者ではバラムンディ・アジアがある。セマカウ島沖合の海中にケージを沈め、魚を養殖しているが、極めて短時間でのワクチン投与を実現した。
 
 採卵農場のN&Nアグリカルチャーでは枠箱洗浄、卵のパック詰め、包装を自動化し人の労働を省いている。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP野菜、魚の自給率、10年後に30%の目標を設定