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2019年3月7日

油ヤシの面積拡大を制限へ、EUからの批判に対応

 
 第一次産業省は、アブラヤシ農園の面積を2023年時点で650万ヘクタールに制限することを今月に閣議提案する。テレサ・コック第一次産業相が5日、パーム油関連のフォーラムで明らかにした。森林を伐採してアブラヤシを植えることが環境破壊につながるとする一部の欧州連合(EU)加盟国の批判を和らげたい考え。ニュー・ストレーツ・タイムズが6日付で伝えた。
 
 国内の昨年末のアブラヤシ農園面積は580万ヘクタール。13〜18年と同じペースで今後拡大させることを念頭に、23年の制限目標を650万ヘクタールとする考え。ただ同相は、面積を制限する一方で生産効率を引き上げる必要があるとし、研究開発(R&D)に注力することが重要と話した。
 
 同相は、環境保護を優先するマレーシアの姿勢がEU諸国に理解されることを望むとコメント。またEUでパーム油製品に対するネガティブキャンペーンが行われていることに対し、マレーシアは今のところ報復措置を行う意思はないとしている。
 
 アブラヤシから作られるパーム油製品はマレーシアの重要産業の一つ。昨年の生産額は448億リンギ(約1兆2240億円)と、国内総生産(GDP)の3.8%を占めた。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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