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シンガポール不動産「耳寄り情報」

2012年9月17日

日本とはかなり異なる住まいの造作・設備(2)

前回に引き続き、設備的に日本の常識とは異なる落とし穴としては……

10. キッチン、バスルームの換気扇

シンガポールでは、キッチンの換気扇には、煙を外に排出する配管は付いていません。これは、上階への臭いなどの被害を防ぐためです。ですから、油煙をフィルターで濾すだけの機能しかありません。例えば、サンマをガス台でそのまま焼くと、臭いが家中にこもることになります。同様に、バスルームにも換気扇は付いていません。意図的に、窓を開けて換気しないと、特にマスターベッドルームに湿気がこもって、カビの原因にもなりかねません。

11. 電池の液漏れに注意

高温多湿の影響もあって、エアコン等のリモコンが電池の液漏れでよく壊れます。これは家主からは借主責任とされることが多く、最低半年に一度程度は電池交換をしましょう。壊してしまうと、機種にもよりますが、リモコン一つでS$100~150程度します。また、玄関ドアに電子ロックが使われている場合、その内部にも乾電池が使われています。これを壊してしまうと、修理代がS$1,000を超えますので、こちらも定期的に電池交換しましょう。

12. 分別収集

大半のコンドミニアムでは、分別収集は行われておらず、ダスト・シュートから投棄するのが一般的です。粗大ゴミは、構内の指定場所に出しますが、処分費用がかかるコンドミニアムが増えてきています。

13. カーテンはオーダーメードで高額商品

日本と違って窓のサイズが大きくかつまちまちなため、カーテンはオーダーメードが大半で高価です。既製品は極めてまれです。そのため、カーテンを毀損・汚損してしまうと比較的高額のクレームになります。カーテンは最低1年に一度はドライクリーニングしましょう。なお、自宅で水洗いすると、丈が縮まってしまうことが多く、専門業者に任せた方が無難です。

14. 電球がよく切れる

白熱電球などが頻繁に切れることがあります。電球の品質に問題がある場合もありますが、当地では電圧が230Vと高いことが主因です。電球の交換が面倒であれば、蛍光灯やPLCに切りかえるという手もありますが、調光器(ディマー)などは使えなくなります。

15. ブレーカーがよく飛ぶ

当地で電気のサーキット・ブレーカーが飛ぶ原因で多いのは、エアコンの不良と雷の仕業。雷の場合は、ブレーカーを上げて戻すだけですが、エアコンの不良の場合は、上げても、再度飛んでしまいます。

 

文=木村登志郎(パシフィック不動産株式会社CEO)

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.220(2012年09月17日発行)」に掲載されたものです。

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