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シンガポール不動産「耳寄り情報」

2012年8月20日

日本とはかなり異なる住まいの造作・設備

設備的に日本の常識とは異なる落とし穴としては……

1. お風呂の湯量が足りない

天井裏に設置した小型の電気温水器(40リットル程度)で給湯している物件が大半で、湯船の3分の1程度でお湯が水になってしまう。ガス給湯器付きの物件は少数派。最近の地価高騰もあり、浴槽自体を設置せずシャワールームのみの物件も、特に1~2寝室タイプで増えている。

2. エアコンは必需品

特に西日の強い部屋では、容量は十分か要確認。また、常夏の当地では、2~3ヵ月に一度、定期的に室内機と排水管の清掃をしないとエアコンから水漏れしてくる。そのため、通常、賃貸契約上、借り手がエアコンの定期点検契約を専門業者と締結することが義務付けられている。

3. 洗浄便座は一般的でない

しかし一部の便器では、後付で便座のみを交換・設置できるものがある。

4. 照明が十分明るくない場合が多い

概して、黄色っぽくほの暗い西洋風の照明設備がついている物件も多いので、特に昼間に見学する場合は見落としがち。子供の勉強部屋として使う場合は、照明を明るくしてもらおう。フロア・スタンドを購入する手もある。

5. 水周りの不具合が多い

高温多湿で、海風による塩害も多いシンガポールでは、設備の経年劣化が感覚的に日本の”倍”のペースと指摘する人もいる。水周り、また、天井には漏水の跡がないかにも要注意。

6. 十分な物干しスペースがない

バルコニー側にも、裏手にも物干しスペースがない物件が多い。その場合は、衣類乾燥機が必須。また、洗濯機は、乾燥機と段積みしやすい横開きタイプが主流。

7. 網戸は一般的ならず

網戸がつけられるサッシは皆無で、どうしても蚊を避けるには、中層階以上の物件が無難。ただし、小さい子供がいる場合は、転落事故防止のために窓にチャイルドロックを付けてもらうなどの配慮も必要。

8. 大理石の床

高級感と冷涼感で、リビングに多用されているが、シミに弱く注意が必要。

9. プールやジムは立派だが……

子供の遊び場が貧弱な物件が少なくない。所変われば、品変わる、ですね。

 

文=木村登志郎(パシフィック不動産株式会社CEO)

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.218(2012年08月20日発行)」に掲載されたものです。

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