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中国茶&中薬でセルフメンテナンス

2009年5月4日

肥満防止に効果的なお茶

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前回までにご紹介してきた中国茶は、まず基本となる生姜茶、そして胃腸を労るお茶、疲労回復・精神安定をはかってストレスから解放するお茶、免疫力を増強するお茶、と段階を経て、身体の健康を回復、保持してきました。その根底となるのは、身体を温め正常な生理活動を行なうという事です。

生理活動は、交感神経と副交感神経のバランスによって維持されますが、中医学ではそれを陰陽の調節と考えます。この2つの神経の働きは、精神状態と深く関わりながら、脳の指令によって調整されます。ストレスが強いと、交感神経ばかりに脳から刺激がいき、緊張状態が続きます。逆に甘やかされゆったりしすぎていると、副交感神経が働き過ぎ、ちょっとしたストレスにも、負けてしまうようになります。その結果、病気を作り出してしまうのです。新陳代謝にも当然異常が現れ、ストレス太りをまねき、生活習慣病にもつながっていきます。

ある年齢に達すると、人間の身体は、防衛本能からも肥満してきます。身体が冷えていれば、温めるために脂肪がつきます。女性ですと、出産を段々しにくくするためにも、脂肪がつき、腰のくびれがなくなってきます。しかも脂肪は内臓にもつき、生理機能へ大きな影響を与えます。筋肉や骨への負担も増え、腰痛、膝痛、かかと痛等の症状も出てきます。

肥満の防止は、万病の防止につながっていきます。中国茶で肥満を防止し、身心共に軽々とした日々を過ごしましょう。

一般的なもの

  1. プーアル茶 脂肪の吸収を抑制する
  2. 凍頂ウーロン茶 利尿、新陳代謝の増強
  3. 杜仲茶 高血脂症、高血圧の改善、老廃物の排泄を促す

下半身肥満

  1. 人参茶 身体が熱く感じる人は、避けて下さい
  2. はとむぎ茶 利尿。冷え症の人は避けて下さい

中高年の肥満

腎臓が弱っている事が多く、ホルモンのバランスが崩れる原因となり、肥満につながります。

  1. 菊花茶 上体だけが熱く感じる人向け
  2. 杜仲茶 腎臓を温める。
  3. クコ茶 クコの実ひとにぎり(15~20粒)に沸騰した湯(600ccぐらい)

を注ぐ。蓋をして3~5分蒸らす。

ストレス、気滞(腹張、ゲップ、おなら等)

  1. ばら茶 痛み止め。しみ、そばかすにも効果あり
  2. 金桂ウーロン茶 気をめぐらす
  3. 薄荷茶(ミント) ほてりをとり、気をめぐらす

文=島田久仁子(Kuniko TCM & Healthcare 中医師)

1991年来星。針灸師の教育を受け、診療所に勤務。「天気ヘルス」を設立し、太極拳、気功、骨格運動、家庭の中医学等、自己の治癒力を高める指導を始める。当地の厚生省による中医師及び針灸師国家試験制度の実施にあたり、新加波中医学院にて6年修業。国家試験を経て中医師及び針灸師として認定登録。新加波中医師公会会員。恩師曹光裕博士に師事。中華医院所属。現在「天気ヘルス」を「Kuniko TCM & Healthcare」と改め、上記の指導に加え健康相談及び治療を行っている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.144(2009年05月04日発行)」に掲載されたものです。

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