2009年4月6日
胃を丈夫にするお茶、免疫力を高めるお茶
皆さんの胃腸の調子は、いかがですか?胃腸が弱ると食欲も落ち、栄養の消化吸収にも影響が現れます。そんな時は、疲れ易く、やる気も無く、風邪もひきやすくなっています。中医学には“脾胃論”と言うのがあり、胃が丈夫であれば病気にかかりにくく、胃が弱ると病気を患いやすいと考えます。それは、人間の生命活動の源に当たる“気血”は、持って生まれた先天のものと、飲食物と呼吸から取る後天のものとが一体となり生産されるとされ、胃はその飲食物を最初に受け入れ、吸収しやすいように消化する大事な役目を持っているからです。つまり胃を充分に働ける状態に保つ事が、ひとつの健康法となります。
また、免疫力を上げるには、平均体温を36.5度以上にするだけでなく、身体の最初の防波堤となる皮膚を強化することも大事です。自分の掌を使って、肌を軽くこするのが、肌を傷つけることなく丈夫にするコツです。
なんだか体の調子がおかしいな?変だな?と感じたら、まず無理に食事をせず、胃を休めます。食欲があるなら食べて構いませんが、食欲があまりないのなら、食べません。もし少し何かを胃に入れた方が良いのなら、味噌汁、スープ、お粥やおじや等を、ゆっくり頂きましょう。そして、身体全体を掌でこすり、肌を温めましょう。また、日頃から下記のお茶を飲用し、胃を強化し滋養強壮に役立てて下さい。
健胃(強胃)& 滋養強壮
- ウーロン茶 + ナツメ1~2個(湯600ccあたり) 胃が冷たく感じたら生姜を2~3片加える
- 菊花茶 + ナツメ1~2個(湯600ccあたり) 胃が冷たく感じる時は(1)のお茶にする
- 決明茶(ハブ茶) 2つまみを湯600ccに入れる。免疫力も強化できる
- 紫蘇茶 中薬店で購入可。生の紫蘇をちぎってウーロン茶、鉄観音茶等に入れても良い
免疫力増強
- 冬虫夏草茶 冬虫夏草20gを500ccの沸騰した湯に入れる
- クコ茶 クコ1握(15~20個)を湯600ccに入れる。胃弱、下痢、胃腸が弱っている場合は避ける
- ナツメ茶 ナツメ3~5個を湯600ccに入れる
感冒
- 一般 生姜茶、生姜紅茶、正山小種
- 熱性 プーアル茶、緑牡丹茶、菊花茶
以上、どのお茶も湯または沸騰した湯を注いで、3~5分蓋をし蒸らしてからお飲み下さい。
文=島田久仁子(Kuniko TCM & Healthcare 中医師)
1991年来星。針灸師の教育を受け、診療所に勤務。「天気ヘルス」を設立し、太極拳、気功、骨格運動、家庭の中医学等、自己の治癒力を高める指導を始める。当地の厚生省による中医師及び針灸師国家試験制度の実施にあたり、新加波中医学院にて6年修業。国家試験を経て中医師及び針灸師として認定登録。新加波中医師公会会員。恩師曹光裕博士に師事。中華医院所属。現在「天気ヘルス」を「Kuniko TCM & Healthcare」と改め、上記の指導に加え健康相談及び治療を行っている。