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熱帯綺羅

2012年6月4日

シンガポール最古の屋台街「Tiong Bahru Hawker Centre」

 

潮州、福建、海南――自らのルーツの味を伝える

Screen Shot 2015-07-30 at 1.06.20 pmティオンバル・ホーカーセンターは、環境庁のアンケートによると、シンガポーリアンが最も好きなホーカーセンター2軒のうちの1軒。ここのホーカーの経営者たちのルーツは、潮州、福建、海南島とさまざまですが、2代、3代にわたってお客さんたちとお付き合いをしています。

 

たとえば豆乳の店テック・セン・ソヤビーン・ミルク(Teck Seng Soya Bean Milk、#02-69)。先代が始めて、息子さんが引き継いでいます。「甘すぎない自然な味は日本人にも人気なんです」とご主人。夫婦そろって仲良く営業しています。昼時ともなれば行列ができるフィッシュボール・ヌードルの店、その名もフィッシュボール・ヌードル(Fish Ball Noodle Dry/Soup、#02-13)。「マーケットも併設するティオンバルでは新鮮な魚が手に入りやすいと思う」と列に並ぶお客さんのひとり。

 

狭い店内に大きな蒸篭を積み上げているのは肉まんやあんまんの店ティオンバル・パオ(Tiong Bahru Pau、#02-18/19)。小柄な女性が忙しそうに働いています。「写真、撮ってもいいけど、私は写りたくないですよ」と笑いながらも手は休まることがありません。蒸篭からはホカホカ湯気がたっていました。最後に訪ねたのは仔豚の丸焼きや鶏、鴨がドーン、ドーンと吊り下げられているティオンバル・ローステッド・ピッグ・スペシャリスト(Tiong Bahru Roasted Pig Specialist、#02-38)。こちらも先代から営業しており、「何年だかわからないくらい長く営んでいるよ」とご主人。中国正月ともなれば、飛ぶように売れるという仔豚の丸焼き。祖国の伝統行事を、小さな屋台の経営者たちが支え続けているのです。

 

83 Seng Poh Road, Singapore 160083

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.213(2012年06月04日発行)」に掲載されたものです。
文= セガラン郷子
写真=Eugene Chan

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