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熱帯綺羅

2012年6月18日

中国伝統の音色・二胡を星の国で奏でる人々

 

二胡の新たな可能性を引き出す

Screen Shot 2015-07-30 at 1.02.34 pmシンガポール出身の若手アーティスト、テイ・クーウェイ(Tay Kewei)さんは、南洋理工大学を卒業後、2006年に地元テレビ局のコンテストで最終審査に残ったことをきっかけに本格的に音楽の道へ。台湾の人気歌手アーメイ(A-mei)やデビット・タオ(David Tao)などのコーラスとしてアジア各国でのツアーに参加し、2010年にはアルバム『Come Closer with…Kewei』でデビュー。今年2枚目のアルバム『Fallin』をリリースし、シンガポールを拠点に香港、マレーシア、台湾でも活動しています。

 

アコースティックなサウンドにポップス、ジャズ、ボサノバなどさまざまな要素が入っている彼女の音楽ですが、どのアルバムにも二胡を演奏した曲が収録されています。「父が二胡を教えていたので、小さい頃から練習していました。でも、練習が厳しくて、大嫌いでした(笑)」。一度は二胡から離れたものの、大学時代に友達と音楽活動を始め、再び二胡を手にするように。ジャズやポップスのサウンドに乗せて演奏することもあります。「今では、父にもとても感謝しています」。

 

歌はもちろん作詞・作曲も手がけ、楽器は二胡に加えてピアノやギター、ウクレレもこなし、日本人アーティストの歌を日本語歌詞のままでカバーするなど多才な彼女ですが、「二胡は私の大きな強みになっています。これからも様々なスタイルの音楽と二胡の音色を組み合わせて、皆さんにも楽しんでいただきたいですね」。

 

長い歴史を持つ楽器の可能性は、この地でこれからも様々な人の手によって広げられていくことでしょう。

 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.214(2012年06月18日発行)」に掲載されたものです。
文= 石橋雪江
写真=石橋雪江

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