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熱帯綺羅

2012年7月2日

コピとエスプレッソのある懐深い街歩き。ティオンバル地区

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シンガポールのデザイナーやクリエイター達、また欧米の若い駐在員などが今暮らしたい街としてその名を挙げるのがティオンバル地区。チャイナタウンやオーチャードエリア至近ながら昔のままの下町風情に溢れ、今やトレンドを発信する人々が集まるティオンバルの魅力を探ります。

 

1930年代、「美人窝(メイレンウォ)」とも呼ばれたアップタウン

Screen Shot 2015-07-30 at 12.57.11 pmシンガポール人の80%が暮らすシンガポール公団住宅(HDB)は、現在シンガポール島内全域にありますが、ティオンバルの公団住宅群はシンガポールでも最も旧いもののひとつ。HDBの前身となる英国植民地政府下のシンガポール改善財団(SIT)が、イギリス人の建築家などを招いて1930年代に設計しました。この界隈にある、4、5階建てのSITの公団住宅をみると、曲線が多用されたストリームライン・モダンとよばれるアール・デコ様式の外観で、建物の間にゆったりとした芝生の敷地があるなど、高層でマッチ箱風の典型的なHDBのデザインとは異なる、独特のいい雰囲気があります。

 

一般市民が近代的な生活を営むためのモデルとして設計されただけあり、庶民の台所であるウェットマーケットを始め、暮らしに必要な雑貨店、飲食店、病院なども集められ、戦前より一大コミュニティーが形成されました。最初にこの公団住宅に入居できた人たちは、中流階級以上のブルジョワ層が多かったのと、多くの財閥のビジネスマン達が愛人たちを住まわせていたことから、美女が多く住まう場所、「美人窝」という異名も取っていたそうです。今では、新たに高層のHDBやコンドミニアムが立ち並び、住民も増え、エレベーターすらない従来の公団住宅には、その雰囲気を好んでか、外国人も多く暮らすようになりました。

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