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熱帯綺羅

2014年12月15日

世界の安全と調和の願いを奏でる、シンガポール警察音楽隊

 

日本の警視庁音楽隊との親交

 

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シンガポール警察音楽隊といえば、独立記念日に繰り広げられる演奏を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、同隊は国内の様々なイベントで演奏するにとどまらず、シンガポールの特色である多民族・多文化のメンバーが集まって優れた演奏を披露するバンドとして海外でも広く活躍しています。シンガポールは日本の交番制度を導入していることもあり、特に日本の警視庁とは深い繋がりがあります。
今では交番システムを導入したシンガポール警察が非常に優れたモデルケースとなっていることを踏まえ、2011年よりASEAN諸国からの参加者を招いて、警視庁の職員がシンガポールで講演や研修を行うまでになりました。

 

 

今年10月初旬、マリーナ地区にあるエスプラネードにおいて『第19回世界のお巡りさんコンサートinシンガポール』が開催されました。シンガポール警察音楽隊は開催国として、日本の警視庁音楽隊、ニューヨーク市警音楽隊と共に素晴らしい演奏を繰り広げました。シンガポール警察音楽隊が同イベントに参加するのは今回で5回目。音楽を介して一緒に演奏することで友情を築き、国際化する犯罪の捜査などで連携できる関係作りがイベントの狙いのひとつといい、同じ舞台での3ヵ国による合同演奏はそれを体現したものとなりました。
シンガポール警察音楽隊長、アムーリ・ビン・アミン警視は「このイベントは、音楽という世界の共通語を通じて、安全と調和を拡げる土台になっている」と警察同士の相互信頼度が高まったことを実感したそうです。

 

 

警察というと「厳格」で「近寄りがたい」という印象が先行しますが、警察音楽隊は音楽を介したコミュニケーションで、市民により親しみを持ってもらいながら交流を深める大きな役割を担っているといいます。正確で調和の取れた音楽は、地域やコミュニティ、そして国家を守るために従事する警察が理想とする精神そのものといえるかもしれません。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.271(2014年12月15日発行)」に掲載されたものです。
取材:平野かほる・写真:毎日新聞社提供

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