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2021年7月6日

シンガポール航空の顔 ~貨物編~

 2021年は、日本とシンガポールの外交関係が樹立されて55周年を迎える年です。
 これまで長年にわたり両国の架け橋を担ってきた航空会社、シンガポール航空。
 今回は、縁の下の力持ちとして皆さんの生活を支える貨物チームの社員に関する5つのストーリーをご紹介します!
 

シンガポール航空のマルチタレント!?貨物と公式動画のナレーションを担当

東日本地区 貨物部営業課 課長 宮崎明幸(みやざき あきゆき)

提供:シンガポール航空

 
―(広報部)貨物のプロフェッショナルでありながら、シンガポール航空・公式動画の日本語ナレーションも一部担当しているマルチタレントな宮崎さん。入社のきっかけと、現在の業務について教えてください。
 
 (宮崎)以前から飛行機が好きで空港で働きたいと思っていたところ、2010年にご縁があって入社しました。現在は航空貨物のフォワーダーへ貨物の営業を行うほか、当社公式動画の日本語ナレーションも一部担当しています。現在、航空物流業界では従来の AWB(航空貨物の運送状)から、eAWB(電子AWB)への変更が世界的に推進されており、当社内でのeAWB導入を担当しました。運送契約をデジタル化することによってこれまで「紙」に頼っていた契約書類がペーパーレス化され、コスト削減やセキュリティ強化、作業の効率化など様々なメリットがあります。現在、当社グループでは2050年までに二酸化炭素の排出ゼロを目標にしていますが、紙の使用量を削減することでサステナビリティに関する活動にも大きく貢献します。
 
―ご自身がナレーションを担当している公式動画の中で、イチオシの動画はありますか?
 
 旅のはじまりからおわりまで、デジタルエアラインならではの安全な空の旅を紹介している動画です。(動画「お客様の健康と安全のために」
 
―シンガポール航空の「ここを知ってほしい」というものはありますか?
 
 限られたスペースの中で貨物の大きさや重さを考慮しながら、お客様のご要望にお応えすることが重要です。そのため、営業活動ではお客様と信頼関係を築くことを大切にしています。当社の「おもてなし」は、ご搭乗されるお客様である「ヒト」だけでなく、運送する貨物である「モノ」にも共通しています。どちらのお客様にも、当社ならではのきめ細かなサービスを提供できるように努めています。
 

限りあるスペースを効率的に使うため計算で勝負する予約チーム

東日本地区 貨物部予約課 課長代理 村上泰隆 (むらかみ やすたか)

提供:シンガポール航空

 
―貨物の予約管理を担当している村上さんは入社27年のベテラン。現在の業務と、日々の業務で意識していることを教えてください。
 
 (村上)一口に貨物といっても、食卓に並ぶ生鮮食品から、ヘリコプターや大型機械まで幅広い種類の品を取り扱っています。貨物予約チームは、貨物の大きさ・重さから必要とするスペースを計算し、予約表を作成します。さらにシンガポール以遠は本社と連携し、乗り継ぎ便等を含む最終目的地までのスペースを確保しています。また各フライトに搭載する貨物の積み付けプランを作成し、空港に指示を送るのも私たちの仕事です。様々な大きさの貨物を効率よく搭載するには緻密な計算が必要になるため、常に電卓を携え、頭をフル回転させながらプランを作成しています。
 
―仕事のやりがいを感じるのは、どのような時ですか?
 
 貨物予約チームでは、貨物のフォワーダーと共に業務を行い、航空貨物として運送するために貨物の梱包形状の協議や調整を行い、お客様に最適なプランをご提供することがあります。計算・計画どおりにパレットや貨物コンテナに積み付け、航空機への搭載を経て、無事に目的地に届けられた時にやりがいを感じます。
 

貨物コンテナ 提供:シンガポール航空

 
―今まで輸送した貨物の中で、印象的だったものはありますか?
 
 日本からオーストラリアへ高齢のワンちゃんが一人旅をしました。乗り継ぎ時間や動物検疫所の検査など多くの制限がある中で、関連部署と密に連絡をとり、無事に目的地まで送り届けることができました。飼い主様から愛犬が元気に帰宅したと感謝のお言葉を頂き、予約チーム一同喜びを共有しました。
 

「縁の下の力持ち」として、飛行機を下から支えます

成田空港支店 貨物部 カーゴサービスオフィサー 石田理恵(いしだ りえ)

提供:シンガポール航空

 
―成田空港でハンドリングの管理や、お客様からの問い合わせ対応などを行っている石田さん。日々の業務で意識していることを教えてください。
 
 (石田)輸出の場合は、貨物スペースを余すことなく存分に使用することを重要視しています。実際に搬入された貨物の形状や梱包状態によっては予約チームが考えた搭載プランから変更を行い、より効率よく積み付けができるよう調整します。その場で素早い判断が求められるので、常に協力会社や他部署からの情報収集を行い、すぐに連携できる体制を整えています。そのため、限られたスペースをフル活用できたときに大きな達成感を感じます。旅客便に搭載する貨物は航空機の下部にある「ベリー」と呼ばれる貨物室に搭載されているので、文字通り「縁の下の力持ち」として、飛行機を下から支えています。
 

貨物室に搭載する様子 提供:シンガポール航空

 
―シンガポール航空に入社したきっかけを教えてください。
 新卒で入社した会社が、当社の貨物を取り扱うグランドハンドリングの会社でした。その頃は取引先として外部から当社を見ており、シンガポール航空の貨物チームはとてもプロフェッショナルでありながら、心遣いが素晴らしいと感じていました。真摯に仕事に向き合う姿を見て、同じように責任を持ってフライトを安全に、そして定刻に運航する仕事をしたいと思っていたところ、ご縁があって入社しました。
 
―貨物で輸送したモノで印象に残っているのはありますか?
 
 国際レースに出場するスポーツカーなどです。
 

貨物で取り扱いするのは「モノ」だけではない、大切な家族やみんなのアイドルも

羽田空港支店 旅客部 カスタマーサービスオフィサー 中川翔太(なかがわ しょうた)

提供:シンガポール航空

 
―続いては、羽田空港の現場で貨物の運搬や搭載のハンドリング業務の監督をしている中川さんです。航空機を安全に、そして定刻に運航するために意識していることはありますか?
 
 (中川)羽田空港では様々な大きさの貨物を搭載しています。安全にフライトを運航するには航空機の貨物室内にバランスよく貨物を配置することが重要であるため、貨物の重さ・大きさ・内容を考慮し、細かく確認しながら正確な位置と向きに貨物を搭載します。例えば、鯉は航空機の揺れに非常に敏感なため、取り扱う際は、鯉の向きを航空機の進行方向に対し横向きに搭載すると決まっています。またフライトの遅延は、熱帯魚をはじめとした動物に影響があるため、定刻に運航できるよう貨物の運搬や搭載を現場で監督しています。貨物では、「モノ」だけではなく、お客様の大切な家族であるペットや動物園などで愛されるマスコットたちなども取り扱っています。
 
―シンガポール航空について、みなさんに知ってもらいたいことはありますか?
 当社は旅客便と同様、世界各地をつなぐ強いネットワークを持っています。2021年6月現在、貨物部門では35の国と地域の59都市に就航しています。そのネットワークの強さから、お刺身や果物、冷凍肉など日本の新鮮な食品は日本から輸出後、翌日には海外に住む消費者の食卓に並んでいます。食品の鮮度を保つだけでなく、日本と世界を航空貨物で近づけています。
 

医薬品も安心・安全に取り扱える「THRUCOOL(スルークール)」は関西空港支店限定!

関西空港支店 貨物部 カーゴサービスエージェント 三好絢子(みよし あやこ)

提供:シンガポール航空

 
―生鮮食品や医薬品など、温度管理が重要な貨物を多く取り扱う関西空港で貨物のハンドリング業務や管理を担当している三好さん。業務において、徹底していることを教えてください。
 
 (三好)果物や魚、生花、肉類などは温度管理が大切な貨物なので、輸出では冷蔵庫や冷凍庫で保管したあと、迅速に積み付けを行い、航空機に搭載します。また輸入においても到着後に適切な保管庫へ蔵置し、お客様へ引き渡すまで温度管理を徹底することで、品質と鮮度を保ちます。さらに当社が就航している日本の空港で唯一、徹底した温度管理を必要とする繊細で高品質な医薬品を、スピードと信頼性をもって効率的に輸送できる「THRUCOOL(スルークール)」を当社の関西空港支店は行っています。医薬品は温度だけでなく、衛生管理も徹底しなければなりません。管理は難しいですが、医薬品の低温流通サービスは、航空貨物ビジネスの中で成長している部門の一つで、今後も需要増加が見込まれています。
 
―やりがいを感じるのはどんな時ですか?
 
 新型コロナウイルス感染拡大の影響による減便で、現在は関空―シンガポール路線のフライトを毎日1便運航しています。深夜に出発するフライトのため、多くの貨物が当日に搬入されます。貨物を受託してから航空機が出発するまでに確認作業、積み付け、航空機への搭載を行う多忙な業務ですが、無事に出発したときは喜びを感じます。毎日当たり前のようにフライトは運航していますが、実際はさまざまな部署でたくさんの方々と協力して成り立っている仕事です。
 


 
 いかがでしたでしょうか?
 次回は、シンガポール航空の「歴史」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
 

 提供:シンガポール航空
 (※紹介した社員の写真は、新型コロナウイルス感染拡大前、もしくはお客様がいない時間に十分なソーシャルディスタンスを考慮し撮影されたものです。

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