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2021年6月23日

シンガポール航空のイノベーション ~お食事・お飲み物編~

 2021年は、日本とシンガポールの外交関係が樹立されて55周年を迎える年です。
 これまで長年にわたり両国の架け橋を担ってきた航空会社、シンガポール航空。
 今回は、シンガポール航空の機内食に焦点をあてたイノベーションに関するストーリーをご紹介します!
 

シンガポール気分を高める機内メニュー

オーダーマストなシンガポールを代表するカクテル「シンガポールスリング」

 シンガポール航空に乗って、旅行気分を高めてくれるのがシンガポールを代表するカクテル「シンガポールスリング」。今から100年以上前となる1915年にシンガポールの名門ホテル「ラッフルズホテル」のバーテンダーが考案したカクテルです。シンガポール航空では、全ての客室クラスで提供しています。他にも、オリジナルカクテルとしてスイート、ファーストクラス、ビジネスクラスで提供している「シルバークリススリング」なるものも。
 

提供:シンガポール航空

 
 シンガポール航空の公式Facebookや公式YouTubeでレシピを公開中。おうち時間にぜひお試しください。
 

 <レシピ>※いずれも英語のみ
 シンガポールスリング-レシピ:https://bit.ly/3z6DpHH/動画:https://bit.ly/3fVvKEE
 シルバークリススリング-レシピ:https://bit.ly/3zae3bU

ピーナッツソースをたっぷりつけるのがオススメ!「サテー」

 シンガポール国内で好まれている料理「サテー」は、シンガポール航空でも評判のメニュー。サテーとは直火で焼いたチキン、マトン、またはビーフの串焼き料理のことで、玉ねぎや胡瓜と共にスパイシーなピーナッツソースをたっぷりつけて食べるのがオススメです!出発時刻によりますが、日本路線を含む5時間以上のフライトでスイート、ファーストクラス、ビジネスクラスのお客様に提供しています。
 

提供:シンガポール航空

 

デジタルエアラインとしてのSDGsへの取り組み

デジタルテクノロジーを駆使した機内食の廃棄物削減

 国際航空運送協会(IATA)が 2019 年 8 月に発表した『IATA Cabin Waste Handbook』によると、2017年に航空産業から出た客室内のゴミの総量は570万トン*で、そのうち20%以上のゴミは手が付けられていない食事や飲み物だと同調査で言及されています。シンガポール航空は2019年から、シンガポールを拠点に食品廃棄物削減に取り組むLumitics社と共に活動をしています。お客様へのサービス品質を保ちながら、食品廃棄物を最小限に抑え適切な量の食品を搭載することを実現するために、データ収集の自動化やAI(人工知能)・機械学習を活用し、お客様の消費パターンとデータ分析のモニタリングシステムを向上させることを目指しています。

 

※総2階建の超大型旅客機エアバス A380-800(最大無燃料重量:Max Zero Fuel Weight は1機あたり369トン)の1万5447機以上に匹敵。
 参照:https://www.airbus.com/aircraft/passenger-aircraft/a380/innovation.html

 また、その他にシンガポール航空が行う環境への施策として、使い捨てのプラスチック製品の使用を削減したり、サステナブルな素材への切り替えを実施しています。また、新型コロナウイルスが広まって以来、お客様の健康および安全のためにデジタルテクノロジーを活用し、機内食のメニューを印刷ではなくデジタルメニューで提供しています。
 

一部の路線で提供される持続可能な素材を使用した機内食の食器類(提供:シンガポール航空)

 

アレルギーだけではない、お客様のウェルネスを考えた特別食

あらゆるお客様の需要に対応した特別食は全21種類

 世界中のお客様が搭乗するシンガポール航空では、通常の機内食メニューに加えて、現在お子様向け、宗教面に配慮したもの、ベジタリアン向け、健康のため栄養を制限したものなど合計21種類の特別食を提供しています。最近では、お食事に制限のない方もウェルネス(心と身体の健康)を意識した食事を選ぶため、事前に特別食を選ぶお客様も増えています。シンガポール航空では、健康的なお食事を好まれる方のために、こしょう、チリパウダー、ココア、アルコールといった胃に刺激を与える食品を使用しない「ブランドミール」や小麦、ライ麦、大麦、ぬかを一切使用しない「グルテン・イントラントミール」、エビ、鶏皮類などのコレステロールの高い食品や、揚げ物類を含まない「ローファットミール」などもご用意しています。乗り継ぎ等で1日に複数回ご搭乗されるなど、軽いお食事をご希望の方には、「フルーツプラッター」もオススメです!
 

提供:シンガポール航空

 

開発ストーリー:機内食がお客様に提供されるまで

長い場合は、半年間かけて機内食を開発

 海外旅行者にとって飛行機で旅行をする楽しみの一つが機内での食事の時間です。シンガポール航空では、クラスによって毎月、または3ヵ月ごとに新しいメニューをお客様に提供しており、日本発のフライトに搭載するメニューは、各ケータリング会社とシンガポール航空の本社および日本支社が一丸となり開発しています。開発ではおよそ次の7ステップで進められ、期間は3~6ヵ月です。
 
 1.メニュープラン
 2.試作準備
 3.試食、プレゼン
 4.調達チェック
 5.適正チェック
 6.最終確認
 7.完成
 
 まずはお客様に提供したい機内食のメニューを試作します。その後、ケータリング会社で試食ならびにプレゼンテーションが行われ、通常はシンガポール航空の担当者が新しく開発したすべてのクラスの機内食、スナックなどを試食してメニューの詳細を確認します。そのメニューを開発するに当たって、材料が全て調達できるか、機内食として提供するのにふさわしいかを多角的な視点でチェックします。そして最高の機内食を提供できるように、適宜改良と試食を重ねていきます。
 
 日本人だけではなく、外国人のお客様の味覚にも合うか、全体の見た目や、気圧による味覚の低下を考慮した味付けかなど、お客様に満足してもらうため厳しいチェックを行い、その関門を突破したメニューがお客様に提供されます。機内食として搭載された後も、抜き打ちチェックが行われており、品質の維持や改善に努めています。
 

プレゼンテーションの様子(提供:シンガポール航空)

 

知らないと損!?通常メニューだけではない、機内食のこだわり

高度30,000フィートの空の上のレストラン

 シンガポール航空では一部路線のスイート、ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラスのお客様を対象に、機内で選ぶ食事以外に、数十種類もの選択肢の中からお好きなメインメニューを事前に注文できる「ブック・ザ・クック(Book The Cook)」を提供しています。例えば東京(成田)発のメニューで機内食担当者が選ぶオススメは、シンガポールチキンライス。「絶対に食べて欲しい」と太鼓判を押すメニューで、完成までに何度も改良して、現地の味に近づけた一品です。
 

機内で使用される食器選び

 機内食に使用する食器を選定する際、シンガポール航空が重視しているポイントがいくつかあります。それは、軽さ、耐久性、汚れにくく丈夫であること、加熱可能であること、そして大きさです。食器は、ケータリングキッチンで盛り付けられ、機内での提供を経て、再びキッチンに戻ってくるまでに、様々な環境下に置かれます。例えば、機内食をカートに搭載する際に規格内のサイズであったり積み重ねができるかどうか、機内での加熱に耐えられるか、さらに摩擦・損傷や高温の食器洗浄に対し耐久性があるかなどを考慮しています。質を保った状態でお客様に機内食を美味しくお召し上がりいただくため、通常とは異なる環境で使用する食器選びには、様々な条件を備えたものが使用されています。
 

提供:シンガポール航空

 


 
 いかがでしたでしょうか?
 次回は、「シンガポール航空で働く人~貨物編~」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
 

 提供:シンガポール航空
 ※今回紹介したサービスやメニューの中には、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で提供を中止しているものもございます。

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