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2018年2月1日

第10回 米国株の買い注文

会社の給料もなかなか上がらないし、老後にちゃんと年金がもらえるのか心配……お金に関する不安は多くの人が抱えているはず。このコーナーではM&R Partnersの三方麻琴氏が、初心者の人にも分かりやすいよう資産運用のポイントを解説、 実際に利益を出すまでの手順についてレクチャーします。

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2017年から世界的な株高が続く中、S&P500やNYダウなど米国の主要な株価指数は、年明け以降も史上最高値更新が続いています。引き続き上昇基調の市場トレンドを受けて、買い注文を入れてみることになりました。

 

2017年12月、買い注文を実行

AsiaX:米国の株価指数、12月もずーっと上がっていましたね。こういう時期は空売りに適した銘柄も少ないから買い注文で良さそうな銘柄を探してみる、という考え方で良いんでしょうか?

 

三方:そうですね。そこで今回は、生活必需品(Consumer Staples)セクターのAllison Transmission Holdings, Inc.(ALSN)と金融(Financial)セクターのFCB Financial Holdings, Inc(FCB)の2銘柄を買ってみましょう。

 

AsiaX:ALSNは生活必需品セクターなのでディフェンシブ株、FCBは金融セクターなので景気敏感株に分類されるんでしたよね。12月号で勉強したのを思い出しました。
ところで、ALSNとFCBの2銘柄を選ぶポイントはどのようなところでしょうか?

 

三方:ALSNは長期的な上昇トレンドにあって、11月の初めに最高値を付けました。その後少し下がりましたが、12月に入って再び上昇トレンドになりました。同社の業績や業界動向の見通しなどさまざまな要素から、しばらくは上昇が続くのではないかと期待しています。ちなみに、上昇トレンドにある銘柄が少し下がった時に購入することを「押し目買い」と呼んでいます。
FCBは2016年12月ごろから一定の上下幅の中だけで株価がもみ合ういわゆる「ボックス相場」が続いていたんですが、1年経って12月あたりからようやく上昇トレンドに変わり、ブレイクの兆しが見えてきました。

 

AsiaX:適切な購入株数を計算するための式はこれでしたよね。

適切な購入株数 =(取引当たり許容リスク(%)×投資資金)÷(購入する株の価格-損切り価格)

 

三方:そうです。初心者は「取引当たり許容リスク」を1%にすることをお勧めします。「損切り価格」について今回は、ALSNはUSD38.02、FCBはUSD47.24にしましょう。

 

AsiaX:損切り価格ってどうやって決めればいいんでしたっけ?過去3ヵ月ぐらいの最安値とか?

 

三方:残念ながらそう単純なものではないんです。損切り価格は、一定のリスク管理を基にした計算方法で決めていきます。その辺りはトレードスクールでより詳しく教えています。

 

AsiaX:なるほど、私もこれから勉強する必要がある部分ですね。あと、計算式の中の「投資資金」ですが、今回は2銘柄買うので投資資金も半分にしてそれぞれ計算する、で良いですか?

 

三方:いえいえ、この計算式は、自分の投資資金全体に対して、これから購入する銘柄にどのぐらい投資するかを計算するためのものですから、投資資金の数字を変える必要はありません。

 

AsiaX:わかりました。ではALSN株とFCB株の買い注文をさっそく入れてみますね。

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